雪の守護者到来

□標的15
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「きりーつれー」

「「さよーならー」」




そうして水亜は

教室へ帰してもらってから授業を受け

あっという間に放課後になった。




「水亜〜帰ろうぜ?」




水亜が鞄に道具を入れてると

山本たちが来た。




『ごめんなさい。えっと…恭弥に呼ばれてるので先に帰ってて下さい』

「恭弥って…」




あまり聞きなれない名前に

3人は考えを巡らせると声を揃えて驚く。




「「「雲雀(さん)!?」」」




ビクッ!




『そ、そうですけど;』




あまりにも大きな声で言われたので

水亜はびっくりして目を白黒させた。

するとツナたちは

集まって何か話し出した。

コソコソ…




「水亜ちゃんってもしかして風紀委員…!?」

「朝点検してましたしね」

「水亜と雲雀仲いいのな〜」




こそこそと話し合う3人に

水亜は首を傾げる。




『…どうかしました?』




ツナは水亜の声に驚き

曲げていた背筋をピンと伸ばす。

そして

ギクシャクしながら顔を水亜に向けた。




「な、何でもないよ;じゃあ先帰るね」

「明日な〜」

「さよならっす!」




手を振って別れを告げた水亜は

フと時計を見た。




あ、急がなきゃ。




急いで鞄に物を詰め、

走って教室を出た。




――応接室




ガチャ!




『遅れてごめんなさいっ!』

「!?」




ノックなしに

思い切りドアが開けられ

雲雀は少し驚く。

そんな雲雀に気付いた水亜は

急いで謝る。

すぐ表情を戻した雲雀は

水亜をソファーに座らせるよう促した。

水亜が座ると

雲雀はテーブルを挟んで向かい側に座った。




「聞きたいことがあるんだけど。いい?」

『何?』




ほんの少し間を空ける。




「君は何者なんだい?ナイフのやつとも戦ってたし…赤ん坊たちとよくいるし」

『あぁ、それはですね…』




少し真剣な雰囲気になりながらも

水亜は話し出す。





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