凛々の明星と銀色の侍の物語
□英雄殺しと白夜叉〜2〜
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銀時に対し振り抜かれた巨大な斧。当たれば確実に命を落とす事になる一撃。しかしその攻撃が当たる事はなかった。攻撃が当たる寸前に斧の側面を右の拳で殴り、攻撃の軌道を無理矢理かえたのだ。
「ぬっ!?」
これにはさすがのバルバトスも驚いたのか僅かだが一瞬隙ができた。
「オラァァァ!!」
その隙を逃さず足払をかける。そして起き上がると途中に、体勢の崩れたバルバトスの顎に強烈な頭突きを命中させる。
「グッ…!!」
よろめくバルバトス。
「喰らいやがれェェェ!!!」
そう叫ぶと凄まじい勢いで攻撃を仕掛ける。あらゆる方向から相手に息つく暇もなく攻撃を浴びせる。
「らぁァァァァ!!!」
『ここだ…。ここで決めねぇと…!!じゃねぇとコイツは倒れねぇ…!!』
声には出さずに心の中で叫ぶ。
「ぐぉぁ…!!くそがァァ…あまりに調子にのるんじゃねぇェェェ!!!」
何とか攻撃を耐え抜いたバルバトスが反撃の為に銀時から一旦距離をとる。
「なぁ…!?」
しかしその距離はあっという間につめられ再び木刀のラッシュを浴びる。
「うおぉぉぉぉ!!!」
攻撃の手を全く緩めることなく攻め続ける。
「く…クソがぁ…!!」
容赦なく続く攻撃にさすがのバルバトスも耐えきれなくなり思わず方膝をついた。
「これでぇ…!!」
木刀を持つ手に力を込め直す。
「しめぇーだぁァァァァ!!!!」
最後の力を振り絞り木刀を振り抜いた。