*SECRET+STORY*

□裏の顔
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生徒会選挙が終わり
これから控えてる行事やら何やらで生徒会のやることは山積み


生徒会書記となった私は
昼休み、放課後とこの生徒会室で作業をこなしている


私が仕事するその奥
窓際の大きなデスクでは
生徒会長である長岡律先輩が端整な顔立ちを崩すことなく書類に目を通している


容姿端麗、頭脳明晰、性格もピカイチで学校一の人気者…


それがよくある生徒会長のイメージだけど…彼はそんな型にははまらない


容姿端麗、頭脳明晰…でも性格はどちらかと言うと少し怖い


無口で何考えてるかわからない

隠れファンがいると噂はあるけど
正直私はこの先輩が少し苦手…


「会長、今度の会議の議題まとめました」


仕事の邪魔にならないように小さな声で机の端に議事録を置いた


[あぁ、ありがとう]


少し伏せていた視線を私に向けると彼はそう告げた


全てを見透かされてしまいそうなこの切れ長な瞳も…得意じゃない


「いえ…」


私はすぐに目をそらすと
自分の指定の席に戻ってまた資料に目を通した

といっても、緊張で資料の内容なんて全然入ってこないけど

[安武は、まだ?]


「えっ…?ぁ…何も聞いてないです」


[そう。]

安武達也先輩とは副会長のこと

そんなこと私に聞かれても…知らない




…また私と会長の間に長い沈黙が続く




[わりぃ!遅くなっちまったー]

ノックもなしにガチャッと扉を開いたのは副会長の安武先輩

悪びれる様子もなく
堂々と入ってきては私の向かいに座る

[お疲れ、梓ちゃん]

「お疲れ様です」

私を梓ちゃんと呼ぶのはこの人くらいだ


[遅かったな]


[あぁ、ちょっとクラスの奴等と話込んでてさっ]

会長の視線に臆することもなく
へへっと笑ってそう答える副会長

副会長は自分から生徒会に入るようにはとても見えない

むしろ問題児として見られてもおかしくないような見た目と性格…

髪の色も 制服の着こなし方も 喋る口調も…
要するに会長とは正反対なタイプなのだ


この二人が生徒会に決まったときは
ただ顔で選んでるのかと思ったくらい…


[お前の仕事溜まってるぞ]

デスクに積まれた書類に
副会長が大袈裟なため息をついた

[げぇー…ま、今日中に終わらせりゃいいんだろ]

楽勝楽勝といいながらデスクに向かうと
そこから彼らの会話はパタリと止んだ

私も集中して資料に向き直る
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