時空の果てに見えたもの

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部屋は案外、綺麗かも。結局、神楽とは別の部屋になってしまったけど、まあいいか


畳に転がりながら、腰に差してる刀を見る


……雪邏冬月。





私が真撰組に慣れたころ―――


「お前、刀欲しがってたろ?くれてやるから、大事にしろよ」


土方さんが買ってくれた刀。欲しいとは思ってたけど、別に欲しいとは言ってはないのに


あの人はいつも何にも言わないくせに、人一倍不器用な癖に


いつも私達の事見てて、私達が頼って欲しがったって全部自分で背負い込んで


少しは私達を頼れって言ったのに…



全然頼りもしなかった。私達が寂しいと思っても、


私達が傷つくのなんか見たくないって馬鹿で本当にキザなカッコつけ


…でもだからこそ、だからこそ


『―私達はあんたが大好きなんだよ』





土方さん。


私、絶対戻るから、


絶対戻って、


あんたの背中を護るから、


あんたの隣は私の居場所


真撰組が私の居場所





 
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