人形姫に思い人

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道場に来ると御世辞にも良い香りとは言えない汗の香りがした。


平隊士たちの視線が私に集まる…興味。好奇。そして…敵意。そんな視線が交差している。


    キモチワルイ


「では、入隊試験を始める。……誰か相手を頼めるか」


俺が僕がと何人かの男達が出てきた。私の前に立ちはだかったのは、私に敵意を向けている男だった。


「では、始めっ!!!」


号令とともに、木刀を振り上げ斬りかってきた


…が、その動作はひどく遅く見え、私は力を込めて相手の腹に一撃を見舞う


ドンッと大きな音を発てて男は壁の所に倒れ込んだ


『次は?』

男達は呆然と立っていたが、

気を取り直した様に向かってきた

だけど、それも遅く見え

避けるのはあまりにも簡単過ぎだった







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