僕の影、君の影
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ねぇ、兄さん、何処にいるんですか…?
兄さんにみんなに会いたいよ…
辺りは血だまりがたくさん出来ていた。これはさっき殺した鬼のもの。
『…っ、あと二人っ』
「もう止めとけって、もうヘトヘトだろ、?」
ニヤニヤしやがって、気持ちが悪いんだよ…。
もうその声でさえも言葉にならない、口からでるのは荒い息だけ
『……っぐぁ』
容赦なく降り下ろされる二つの刀、一つを受け止めた。けれど、もう一つの刀は容赦なく背中を斬り裂いた。
背中が熱い。…ヤバっ意識まで
「じゃあ、そろそろいきますか。ったく、手間取らせや……」
鬼の言葉が妙なところで途切れた。鬼の手は、私の腕からスルリと落ちた。
兄さん…?
その声は呟けたかわからない、助けてくれたのは兄さんなのかな、
そんな疑問を持ったまま、私は意識を手離した。