僕の影、君の影

□01
2ページ/3ページ





ねぇ、兄さん、何処にいるんですか…?


兄さんにみんなに会いたいよ…


辺りは血だまりがたくさん出来ていた。これはさっき殺した鬼のもの。


『…っ、あと二人っ』


「もう止めとけって、もうヘトヘトだろ、?」


ニヤニヤしやがって、気持ちが悪いんだよ…。


もうその声でさえも言葉にならない、口からでるのは荒い息だけ


『……っぐぁ』


容赦なく降り下ろされる二つの刀、一つを受け止めた。けれど、もう一つの刀は容赦なく背中を斬り裂いた。


背中が熱い。…ヤバっ意識まで


「じゃあ、そろそろいきますか。ったく、手間取らせや……」


鬼の言葉が妙なところで途切れた。鬼の手は、私の腕からスルリと落ちた。




 


兄さん…?


その声は呟けたかわからない、助けてくれたのは兄さんなのかな、


そんな疑問を持ったまま、私は意識を手離した。





 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ