僕の影、君の影
□06
1ページ/3ページ
「待て!待てって!…有紀奈!!!」
久しぶり、元気だった?
そう聞けたら楽なのに…
「待ってっつてんだろ!?」
町に出るとあちらほちらと視線を感じる。何たって、新選組鬼の副長に追い掛けられる青年なんて…変な光景
私は視線からも、彼からも逃げるように走る速度を上げた
やっとの思いで彼を撒いたときには、足がふらふらになっていた。
『…っ……』
はぁ…はぁと息を整えながら、裏路地の壁に背中を預けた。
『兄さん、全然変わって、、ないんだから…』
思わず、苦笑いを浮かべた