BASARA魂【短編】銀&BSRA

□優しい目※R18
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※caution
この御話は見廻組局長 佐々木異三郎に同調する政宗様の御話です

単なる声繋がりw
違和感満載と思われる方は閲覧なされない事をお勧めします
※R18
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それは余りにも衝撃的で-----想定なんか出来ない程、唐突に---

日常ってもんは、いつ何時音を立てて崩れ去るのかを予測出来る人間が居たらお目に掛かりたい


いや---見るだけじゃなくて----それを教えて欲しいとまで思う




そうすれば-----


こんな状況に陥る事なんかなかったのに・・・・・









未だに肌寒い早春の頃----
腹心である小十郎が---例の如く俺の代わりに溜まった政務ってもんを執り行いに奥州に旅立った


政宗様が戻られずとも、この小十郎で事足りますれば----直ぐに戻ります故と柔和な笑みを浮かべては俺の胸中を覗き込む様に首を傾けてくる

「----寂しい---ですか?」と大人の微笑を称え、言葉を求めて来た---

俺が言葉に詰まる事も何もかも見透かしたような視線を浮べて、ただ-----じっと覗き込んでくる




「ah---っ」

いつも----いつまで経ってもこの感じってもんに慣れるという事はなさそうだ

小十郎はいつも俺の先を呼んだ言動ってもんを寄越してくるから----


例え、言葉が見つからなくて何時までも黙してる俺だったとしても、それすらも幸せそうに-----見つめてくる

そして----何かを含ませた口元を吊り上げては----くすりと笑うんだ

「---いや、すみません----政宗様も充分大人---ですよね----小十郎目が数日居なくともそんな感傷に浸る訳もない

些か---戯れが過ぎた言動でした----」






joke----だと解かっているんだ・・・・・・

小十郎は俺の何もかもを見透かした上で、こんな言動をしているのも----

でもいつもそれに踊らされてると思わざるを得なくて-----躍起になって即否定に掛かる俺はやっぱり----小十郎の前だと餓鬼なのかと思えてくる


解かってるんだ----
いつまで経っても歳の差が埋まらないことも、頓着しない身分ってもんが微細な隔たりを作り出している事も


「shit----・・・・お前っ----嫌な言い回し覚えやがって----なんだよ--それ・・・・・

サド丸の押し売りかよ----・・・・・



寂しい----・・・・・に決まってんだろっ!

寂しいから-----とっとと帰って来いよ----」




流石にだ----
俺にだって・・・・・羞恥ってもんはある


だから----小十郎の衿をきゅぅと掴み上げてはみたものの-----視線を絡めて、告げる事なんて出来そうになくてぼんやりと真横に視線を投げてそう告げた

視界の中で無機質な色味のテーブルとか---ソファーとかが整列してるのが飛び込んでくるが----俺の心中なんてそんな規則正しい感じじゃない


寧ろ、爆音に近いほど、煩い音を立てる心臓があって----衿を握る指先が熱い

いや----指先から微かに伝わる小十郎の体温が----熱くて堪らないっ

けど----やっぱり悟られたくないっ----

なんかっ----俺ばっかが小十郎に惚れてるみてぇで---



などと----勝手に先走った妄想をしていたら---「政宗様以上に俺の方が-----惚れてますよ」と両手を包み込まれて、耳元で囁かれた



ヒク!!---っ

思わず頭に血が上って----カッっと頭が煮立つのが解かるし---当然の如く俺の顔は朱色の絵の具をぶちまけた感じに真っ赤だろうと思う







それぐらい-----熱いっ

何度も身体を重ねて---互いの知らぬ場所などないと解かっているのに----、言葉一つで踊らされちまう自身が疎ましい----っ



「っ-----小十郎っ!」

かぶき町に来てからと言うもの-----loveモード全開過ぎて----困る

まぁ元々が堅物で----そんなもん一片すら感じさせない姿しか見てこなかったから、新鮮でもあり嬉しくもあるが頭の回転の速い小十郎にそんなウェポン搭載されちまったら、非の打ち所がない----

漫画だったら、キィ--っ!って擬態音が似合うほどの振る舞いをしてた


両手で空気をかき混ぜる様にばたばたとさせて、にやにやと優雅なる笑みを称え見下ろしてくる小十郎は---そんな俺の体躯をすっぽりと包み込んで柔らかく拘束する

耳に触れるか否かって位、微妙な距離で「本当に----お可愛らしい・・・・」とぽそりと呟いて、その声を追いかけるように耳を食んだ




「っぅん!」



あむあむと----甘噛みして、そのまま首筋を唇で愛撫して---俺の欲を煽る

柔らかくて-----温度差の感じるそれが、一瞬にして俺の理性ってもんを崩そうとしてるのが解かった


「っ------ぁっ」ビクっ---戦慄いた身体を軽く弄び----じわじわと滾りそうになる欲を軽くひと撫ぜして、唇を離す


こんな短い時間のふれあいで----こうにも堪らなくさせちまうコイツが---・・・・欲しい・・・・と思ったのは事実で----間違いなく俺の腹心だって思ったはずなのにあえて----「続きを早くしたいので・・・・・・直ぐに戻りますよ」と焦らす進言を寄越してきた



「ぁ?!-----っ・・・・・っ!」

思わず、顔を真っ赤に染めて、口をぱくぱくしちまった---


仕方のない事だと思う

誰だって---こんな状況下に置かれて、投げ出されちまえば堪らないと思うはずだ


そこは----存分に抱いてくれと思うのに----・・・

それこそ、大人の余裕ってやつなのか!?

熱に茹だった頭で答えの出ないもんがぐるぐると巡り----下腹部に熱さを感じる

反して、余裕の面ってもんを浮べた小十郎は----にんまりと笑って、「行って参ります」と頭を垂れた



wait!!この馬鹿っ!鈍感っ!!サディスト!!!



っと-----

頭の中では激昂してるものの-----・・・・・声にも態度にも出せずに「ha---ahっ!とっとと済ませて来いっ!!」と----心半分な進言を零していた





本当は-----


旅立つ前に俺を----・・・・・!






「・・・・・・」










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