BASARA魂【短編】銀&BSR@

□愛の形【弐】
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【銀時の場合】

今日もいつもみたいな『平日』がへらへらと俺の元にやってきて
俺の周りでニヤニヤとくつろいでやがる。

まぁ・・もう慣れたけどなぁ・・・。

身体が糖分を欲しがってる。

しゃーねぇー欲するがままに与えてやるまでよ。

「親父!いつものくれ!」






ん・・・・?

なんだこの暗黒の塊みてぇな漢。
おいおいおいおいおい・・・瞳孔開いちゃってるよ?
何こいつ・・。
気持ちわりぃ・・・なぁ・・・。

え?何々?なにあの白い塊・・?

うへ?犬の餌だよな?あれ・・。
あんなんメニューにあったのか?

っまぁ・・・。

いいっか。
蓼食う虫も好き好きってゆーしよ。

変な奴・・・。

それからというもの、その瞳孔開いた変な奴によく出くわす。
っつか
寧ろ今まで逢っていたけど知らなかっただけなのか?

そいつは今まで逢ったどんな奴とも違っていて、
今まで逢ったどんな奴よりも性格が悪くて
どんな奴よりも人を寄せ付けない闇オーラみたいなのを纏っていた。

うへぇ・・・根暗ですか?
それとも性根が暗いだけですか?
あれ?どっちも一緒じゃねぇ?

なんて・・見かける度にぶちぶち呟いていたら、いつの頃からだったか
そいつは俺に絡むようになっていた。

いや・・本当によく絡まる糸みたいにごっちゃごちゃに絡まってる。

一度絡まった糸はそう簡単にはほぐれそうになくて、
そうしているうちにその絡まっている糸が俺の『平日』となって現れるようになった。

なぁんにもない『平日』に絡みついた糸を取るのも面倒だし、
とりあえずどうでもいいやぁ・・って毎日を過ごしてた。

まぁ・・・その変な奴と言い合いするのも愉快なもんだ。

冗談通じねぇ奴に冗談を押し通す程、楽しいものはねぇ。


「銀さん最近楽しそうね」



前に一度寝た女と町ですれ違い様に言われた。



あ?そうかぁ???


ぁ・・まぁ退屈はしてねぇよ?











退屈はしてねぇよ?・・・て・・
そか・・・。


俺今まで普通に退屈してたんだ・・。
その女に言われて初めて自分の『平日』が退屈なものだったんだって知った。

そう思った時、俺の中に、俺じゃない誰かってもんがいつも居ることに気がついたんだ。

誰か=瞳孔の開いた変な奴

誰かってのが居るとなんとなく楽しい気分になるもんだなぁ。。。へぇーーこの歳まで知らなかったぜぇ。


今日も絡まってくれるかなぁ俺の糸。
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