BASARA魂【短編】銀&BSR@

□愛の形【参】
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【銀時の場合】

いつだったか覚えてねぇけど・・・。
瞳孔開いたこいつが俺に斬りかかって来やがった。

理由がなんだったかも、皆目見当もつかねぇ。
俺ってば何した??
この糸絡まりすぎじゃねぇ?

ああ・・。

でもなんか知らねぇけど・・・・。



やべぇ・・。

あの目見てみぃ?
ギラギラと深翠の瞳にゆらゆら炎がちらついてんだ。
いつも瞳孔開いて、なんも見えてねぇみたいな瞳があんなにギラギラ欲めいた色を放ったんだ。

思わず見とれた。
お陰で一太刀浴びちまったけどな。

俺は・・・・


退屈な毎日をこいつのせいで認識したと思ったら、次は、この滾る瞳を知った。

この欲は俺の命を欲してる殺意の欲。

それを解かっただけで、俺はゾクゾクした。
高揚したってゆうのか・・・・?


内臓がはねた・・・。



歓喜の声?狂乱の声?甘美の声?

ああ・・・難しいことはわかんねぇけど、俺の中にゆらゆらした波紋立てたコイツは
俺の揺れることのなかった感情にダイレクトに刃立てやがった。



熱い・・・・。




基本的に俺は感情の起伏がねぇんだよ。
あれだ。
どっかに落としちまった感情って中にそれもあったんかもしれねぇ。

ああ・・・・・


なんだろうな・・

心臓がうっせぇ。


血が逆流でもしてんのか?っつくらいバクバクうるせぇ・・・。

あのギラギラした劣情にも似た瞳で俺をもっと見てくれ。

それだけで俺・・・・・イキそうだ。


アイツは・・・・誰だ?
そういや俺は名前すら知らない・・・。


隊服着てるから真選組なのは間違いない。
いっつもどぉでもいい名前で呼んでっから本当にわかんねぇ。

わしわしわしわし・・・


頭掻いてみたところで名前が出てくるわきゃねぇか・・


知ってるよぉ!それ位!



はぁ・・・


あいつの目が見てぇ・・・。

この俺がこんなにも健気だとは思わなかったわぁ。


あの目が見たくて


あの漢と言い合いがしたくて


殺意の欲を俺にぶつけて欲しくて




最近だったらぁ大して用もねぇのに町をよくぶらつくようになっちまった。

あれ?
俺なんか病気か?
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