BASARA魂【短編】銀&BSR@
□愛の形【拾】銀土編
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【二人の行く末】
「は?」
十四郎は涙が止まらぬまま銀時の顔を見ながら・・・素っ頓狂な声を上げた・・・。
「っつ・・・だからーーーーー!!!好きな奴に泣かれるのは嫌っつてんっだ!!
解かれよ!バカヤロ!!
俺が欲しいのは・・・後にも先にも・・・・
死んでも・・・
この先・・・瞳孔開いた・・・五感のぶっ壊れてる・・・てめぇが!!!
てめぇ・・・だけが・・・欲しいっつってんだ!!」
「え・・・・・・?」
腕の中から見上げてくる十四郎の涙を唇で掬い上げる銀時の顔は至極穏やかだ。
まるで壊れものでも扱うように・・・。
「好きだ」
十四郎の瞳がその言葉を聴いた途端に大きく見開かれた・・。
その表情は驚き・・そのもの・・・。
「っつ・・。おめぇは・・・性根は優しくて・・・真っ直ぐなヤローだから・・・俺の気持ちを知って・・・
でも・・・応えられなくて・・・。
おまえの俺に対する感情と・・・俺がおめぇにぶつけた感情は違うって・・・・。
だから・・・泣いたんだろう・・・・?」
十四郎を抱き締める腕に力がこもる。
「っ・・・はぁ・・・」
身体がギシギシと軋むくらいの強い力で抱き締められ、十四郎の口からは苦しい吐息が漏れる。
「ごめんな・・・」
弱弱しい陳謝の言葉が十四郎の胸に突き刺さった・・。