もしも鬼兵隊総督高杉晋助が万事屋で働いていたら
□第6話
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「副長ォォォ!!局長が女にフラれたうえ、女を賭けた決闘で負けたってホントかァァ!!」
真選組の会議中、隊長格の男達が土方に詰め寄る。
「女にフラれるのはいつもの事だが、喧嘩で負けたって信じられねーよ!!しかも女相手に!!」
「銀髪の女侍ってのは何者なんだよ!!」
土方は煙草を吹かし、隊士達を睨む。
「会議中にやかましーんだよ。あの近藤さんが負ける訳ねーだろ。誰だ、くだらねェ噂たれ流してんのは」
「沖田隊長が!!」
「スピーカーでふれ回ってだぜ!!」
沖田はお茶を一口飲み、不敵に笑う。
「俺は土方さんからききやした」
「コイツにしゃべった俺がバカだった…」
頭を抱える土方に、隊士達が怒声を浴びせる。
「なんだよ、結局アンタが火種じゃねーか!!」
「偉そうな顔してふざけんじゃないわよ!!」
「って事は何!?マジなのあの噂!!」
「うるせェェェぁぁ!!」
土方はちゃぶ台を蹴りとばし、隊士達を黙らせた。
「会議中に私語した奴ァ切腹だ。俺が解釈してやる。山崎…お前からだ」
土方は刀を抜き、監察の山崎の前に立つ。
「え゛え゛え゛!?俺…何もしゃべってな…」
「しゃべってんだろーが現在進行形で」
「ウィース。おお、いつになく白熱した会議だな」
部屋に男が入ってきて土方の手が止まり、山崎は間一髪助かった。
「よ〜し、じゃあ皆、今日も元気に市中見廻りにいこうか」
入ってきて男は、腫れた左頬にガーゼをあてている近藤だった。
「ん?どーしたの?」
タイミングが悪い近藤に土方はため息をついた。
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