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□076、雨音
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「……あ」

「どした?灰原」

「……雨」


放課後の帰り道

探偵団の3人と別れた後、彼と並んで歩いていた。

いつもと同じ風景に
突然降り出した雨。

――傘、持ってないのに。

「……ほらよ」

差し出された折り畳み傘

「使えよ」

「でも、貴方の傘が…」

雨は結構強く降っている。
降水確率、低かったのに。

「…もう1本、あるから」

彼はいつもの得意気な笑みでそう言った。

でも気付いた。

――それ、嘘でしょ?
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