介入リリカルなのは
□10話 誓い
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あの後の事をかいつまんで説明しよう。
突如襲った雷撃によって速人がダウンした後、まず動いたのはあちら側。
フェイトちゃんは自由落下していく速人を救い上げ、赤毛のオオカミが変身を解き、ジュエルシードに向かう。
そして、それを妨害するのはいつのまにかあちらに転移していたクロノ。
オオカミ女にふきとばされながらもジュエルシード3つを回収していた。
その後、オオカミ女は水しぶきでこちらの視界を奪った後、気を失った速人と錯乱するフェイトちゃんを連れ、逃走した。
「三人とも戻ってきて」
リンディさんが現場の三人に通信する。
「で、なのはさんとユーノ君、要さんには私直々のお説教タイムです」
10話 誓い
今、俺たちはアースラでリンディさんに説教されていた。
「指示や命令を守るのは個人のみならず集団を守るためのルールです。
勝手な判断や行動があなた達だけでなく、周囲の人たちをも危険に巻き込んだかもしれないという事、それは分かりますね?」
「「はい……」」
「なのはさん達はともかく、要さんは理解していると思ってましたが……」
「すいません……」
今回は予想外の事態が起きたとはいえ、少々やりすぎた。
なのはちゃん達を危険にさらしてしまった。
ホント、俺はバカだ。
少しばかり闘いに慣れて自惚れていたのかもしれない。
「本来なら厳罰に処すところですが、結果としていくつか得るところがありました。よって今回の事については不問とします。ただし、二度目はありませんよ」
「はい……」
「すみませんでした……」
「さて、問題はこれからね。クロノ、事件の大元について何か心当たりは?」
説教タイムが終わり、話が変わる。
壁際に待機していたクロノが動く。
「エイミィ、モニターに」
テーブル上にモニターが現れ、映像が映し出される。
人物のデータのようだ。
「あら?」
その映像を見てリンディさんが反応する。
「そう。僕らと同じミッドチルダ出身の魔道士、プレシア・テスタロッサ」
プレシア・テスタロッサ
モニターに映し出された人物を見る。
さっきの魔法攻撃を仕掛けた張本人で、今回の事件の容疑者。
そして……
「あの少女、フェイトはおそらく……」
「フェイトちゃん、あの時母さんって……」
あの黒い金髪魔法少女、フェイト・テスタロッサの母親
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