介入リリカルなのは

□6話 なんか今回俺、カッコよくね?by要
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景色が暗転。
どうやら目が覚めたらしい。


「知らない天井だ……」

天井ないんだけどね。
目が覚めたら森の中にいた。
目の前には見知らぬ景色…森、森、森。
木がいっぱいだ。字的にも。

少し頭が混乱しているらしい。

状況整理のために辺りを見渡そうとすると……


「あ、要くん。目が覚めたの!?」

なのはちゃんがこちらを覗き込むようなかたちで見ていた。

ああ、思い出した。
俺は速人くんにボコボコにやられた後、気を失ったんだ。


「ああ……ありがとう。よっと」

「ダメだよ、要!まだ完全に回復したわけじゃ…」

立ち上がろうとすると、回復魔法をかけてくれていたユーノが俺を止める。

確かに出血は止まり、傷口も塞がってはいたが足がふらつく。
体力……あと血も足りないようだ。

俺は再び背中を木に預け、座り込む。

「すまんな、しばらく動けそうにない。なのはちゃん達は帰ったほうがいい」

「要くんだけ置いて帰れないよ!」

「俺はいつ動けるか分からないし、朝になってなのはちゃんがいなかったらみんなに心配かけるだろ?」

「でも……」

なのはちゃんは優しい良い子だからな。
怪我人置いて帰るなんて出来ないんだろう。


「なのはちゃん、大丈夫だって。俺を信じて。……な?」

「……なにかあったら絶対すぐに知らせてね……」

「分かった分かった、知らせる知らせる。だから速く帰りな。よい子は寝る時間だぞ?」

ようやくなのはちゃんがユーノを連れて、帰ろうとする。


しかし…


「ねぇ……、要くん。あの子達はどうしてジュエルシードを集めてるのかな?」

なのはちゃんが足を止める。

「……さぁな。どうした、何かあったのか?」

何やら真剣な様子。
俺は木に背中を預けたまま、可能なかぎり姿勢を整える。


なのはちゃんが黙りこむ。

ふむ。
ちょうどいい夢をみたんだ。
少し語らせて貰おう。


「あえて一言言うなら、それが『正義』だからだよ」


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