Short Dream2

□じゅう。
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「ふぁ〜…」

『おはようございます!10代目!!』

「あ、おはよう…」

『朝食出来ております!!』

「うわぁ…美味しそうだね、ありがとう。」



あぁ10代目!

今日も朝から笑顔が可愛いです!


ボンゴレで勤めていた父の影響で、幼いころから色々と見て来た私。

今じゃ書類や資料の在処は誰よりも正確に網羅して覚えている。

そんな私の記憶力を買って、10代目は私を秘書として下さっている。




---「俺、いつも忘れちゃうから困ってたんだ。」

---『私でお役に立てるなら、喜んで!』

---「ありがとう、頼むよ。」



あの日だった。

初めて見た10代目の優しい笑みに、私は心を持ってかれてしまったのだ。

10代目の笑顔が見たい、
その一心でこうして働いている。



「あの、さ…」

『はい、何でしょうか?』

「今日の予定なんだけど、」

『あ、少々お待ち下さい!えーっとですね…』


ポケットから10代目スケジュール専用手帳を取り出して、パラパラとめくる私。

けど、10代目は途端にわたわたし始めて。



「ち、違うんだ!そうじゃなくて、えっと…」

『へ?』


箸を置いて、う〜んと唸った10代目は、躊躇いがちにこっちを見る。

私がきょとんと目を合わせると、パッと目をそらす。


『10代目?』

「君の、予定…」

『私のですか?』



何でそんなことをお聞きになるのか疑問に思ったけど、聞かれたからには素直に答える。


『本日は獄寺さんと書庫の整理を。新たに増えたものを整頓しつつ、これまでの配置をあまり変更しないよう…』

「ご、獄寺君と!?」

『え、えぇ…何か問題でもありましたか?10代目の本日の護衛は山本さんが…』

「ち、違くて!!」


更にわたわたする10代目。

私はふと時計を見て、お伝えした。



『あの、早く召し上がらないとお支度の時間が…』

「ダメだ!」

『えっ?』

「君、最近すっごく働いてるよね。俺のスケジュールも、俺に負担が掛からないように調整して……本当に、迷惑かけてるって思ってる…」

『そ、そんなことありません!!』


突然何をおっしゃるかと思えば、

私は10代目のお役に立ちたくて、望んでやっているというのに…



『迷惑ではないです。私は、10代目の秘書という役職を頂けて、嬉しいのですから。』

「う、嬉しい…?」

『私の喜びは、10代目のお役に立てることです。ですから安心して、何なりとご指示を下さい。』


貴方のお役に立てる上に、
頑張れば頑張る分だけ、貴方は私に笑顔を見せて下さる。

それだけで、私は活力を頂いてるんですから。



「じゃあさ、2つだけお願いして…いいかな?」

『はい、お聞きします。』


再び躊躇いがちに私を見る10代目。

私は少ししゃがんでお答えする。



「俺のこと、名前で呼んで。」

『お名前、で…?』

「それと……」


しゃがんだ私の耳元に口を寄せて、ぽそっとご指示は告げられた。



「俺……君が好きだから、付き合って。」

『えっ…!?///』


ぼふんと赤くなってしまった私に、「返事は今欲しいな」と照れくさそうに笑う10代目。

あ…ど、どうしましょう……



『えと……わ、分かりました…綱吉さん……』

「ホントに!?ありがとう!」


お返事をすると、綱吉さんは笑顔を見せて下さった。

それは、今まで見たどんな笑顔よりも可愛らしくて素敵な笑顔だった。





10代目が大好きです

今日は2人で休んじゃおうよ、そんな悪戯な笑みすらも




fin.

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