蒼き空への願い
□第参話
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気がつくとシンジは真っ白な部屋に居た。
「ここは・・・懐かしい天井だな」
シンジにとって懐かしい部屋であった。空気中に漂う薬品の匂い、清潔感のあるシーツ。
カーテンが風に揺れそこから陽光が微かにシンジを照らす。
「僕は、・・・・たしか母さんにあって・・・気絶したんだっけ」
仮設テントの中でミサトはテレビのチャンネルを変えていた。
放送の内容はどこもかしこも似たり寄ったりで違う内容のところはなかった。
「発表の内容はB‐22か・・・・また真実は闇の中ね」
「広報部は喜んでいたわよ。やっと仕事ができるって」
「まぁ、お気楽なもんね」
「どうかしら、みんな怖いんじゃないの?」
「・・・・そうかもね」
使徒・・・なにもわかっていない敵。
圧倒的な攻撃力、何もかも防ぐATフィールドをもつ天使の名を冠する敵。
自分達の兵器[エヴァンゲリオン]という未知の兵器を使わなくては対抗することもできない未知の生物。
それに恐怖を感じないほうがすごいだろう。
いや、どんな人物だろうと恐怖を感じるだろう。