蒼き空への願い
□第伍話
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次の日
シンジは自分が毎日のように歩いていた通学路を大急ぎで走っていた。
もちろん学校に行くためである。
多少いや絶対的に登校する時間がおかしいのだが・・・・。
既に時間は10時過ぎ、大体、三時限目の授業の途中だろう。
なぜシンジがこんな時間に登校しているのかそれには訳があった。
寝坊をしたわけではない、シンジは6時には目を覚まし自分と生活無能力者である隣人の分の朝食を作っていた。
しかし、問題はそこからあった。
7時になり朝食のため隣人葛城ミサトの家に訪れインターフォンを押したのだが開かる気配はない。
数分後ペンペンがドアを開けてくれた。
ペンペンは凄く疲労しておりドアを開けると共に倒れた。
シンジは驚きペンペンを抱き上げるが疲労のため意識が朦朧としていた。
もしやと思いミサトの家の中を覗いて見ると周りはゴミ、ゴミ、ゴミで溢れていた。
昨日ここで夕食を食べる前に掃除したばかりのはずだったが・・・・・。
よく見るとペンペンの冷蔵庫から玄関までゴミが片付けられていた。
ペンペンはゴミを片付けながら来たらしい
シンジはペンペンを介抱しながら掃除をした。
部屋の片付けが終わった頃元凶である生活無能力者が起きてくる。
シンジが注意するもミサトは笑いながらビールを開け今日から学校だと言うことを告げた。
その時時間は10時五分前・・・シンジは慌てて準備をした。
もちろん言うこともないがミサトの朝食はなしだった。
「ハァ・・・ミサトさん・・・なんで早く言ってくれないかなぁ」
数分後、学校に着き職員室に向かう途中に溜息を吐きながら言った。
「碇シンジ君だね・・・遅かったね」
シンジの担任である男性の老人、利根川先生(本名不詳)が言った。
「保護者と言う人に先ほど始めて言われたんで」
シンジは苦笑するしかなかった。