〜scramble〜
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「あー…憂鬱……」
王子は溜め息をつけば頭を抱えた
今日は天使第一部隊に行く
すでにあの事≠ノついては伝言済みだ
そのため、天使達はきっと…
そう考えるとさらに王子の頭痛は激しくなった
そうしている内に………
【天使第一部隊本部】
「やみやみぃ…入りたくない…」
扉の前で王子は唸る
闇猫も実際に会った事は無いらしいが噂で聞く限り…個性的な天使達が集まっているらしい
2人は扉の前でどうしようかと悩んでいた
悩んだってどちらにしろ入らなければならないが………
少しの沈黙が続く
しかし、その沈黙を破るように扉の中から2人の女の子の声が聞こえた
『王子達遅くなーい?』
「煤c……み、やびの…声」
『だねー、早く苛めたいんだけど』
「這煤c……兎、幻…月……」
2人の少女、みやびと兎幻月は王子達…特に王子の到着を待ちわびているようだった
「王子、呼んでるぞ」
闇猫は扉を指差して鼻で笑った
「笑うなし!!」
そう大声で怒鳴った
バタバタバタッと走る足音が聞こえる
王子はしまった≠ニ思ったがもう遅い…
バンッと勢い良く扉が開けばみやびと兎幻月が飛び付いてきた
「王子ぃぃいっ!!」
「遅いよ王子っ!」
闇猫はスーッと気付かれないように中へ入っていった
「みやびっ…兎幻月…お、おもっ…」
「「あ…」」
それもそうだ
2人とも王子にしがみつき体重をかけているのだから
「ごめーん王子☆」
「今日も可愛いね!」
「可愛い言うな!!」
「「照れてる〜♪」」
2人は気が合っているのか凄く仲が良い
そのためか好きなものも同じ
可愛いもの
王子は2人からツンデレと言われ可愛いとよくからかわれているのだ
「……てかやみやみどこ行った」
「王子ってばホント闇猫好きだよねー?」
「バッ…ちげぇーし!!」
かぁぁっと顔を赤らめ怒鳴る
みやびと兎幻月は顔を見合わせ…
(ぷまいよ、この子)
(うん、うまうまだね…)
心の中で会話した((笑←←
一方そのころ…
「野球しようぜ!」
「ファイ、遊んでる暇はねーぞ」
「ケチケチすんなよノクー♪」
ファイとノクティスが話をしていた時
「何話してんだ?」
闇猫が入ってきた
「お!闇猫じゃん!」
「闇猫さん、ちはー」
伝言でちゃんと聞いているのかいないのか、2人はのんたらとお菓子を食べながら話していた
野球の話、サッカーの話など、男の子らしい話を楽しんでいる
そんな話ばかりしているが大丈夫なのだろうか…
はぁ…と闇猫は溜め息をついた
その時
「闇猫さん…?」
「ん、aoi?」
ひょこっと現れたのはaoi
心配そうな顔をして近付いてきた
「神の書に結界が張られてるって…大丈夫なんですか…?」
あぁ…ちゃんと伝言は伝わっているようだな
伝わっている事を確信した闇猫はホッと胸を撫で下ろした
「あぁ、大丈夫だ。きっと結界を破ってみせる。」
力強いその言葉にaoiは安心したように微笑んだ
ファイ、ノクティスは三つ、バキュラと合流し、またサッカーの話やらなんやら雑談を楽しんでいた
が、バキュラから
「今、その話しなきゃいけないんですか?」
つっこまれていた