〜scramble〜
□〜scramble〜
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「好きに動いていいよ、aoi」
みやびはこーどR達を指差しニッコリと微笑みを浮かべた
「本当ですか?後悔しません?」
aoiはニヤッと笑えばみやびに聞き返す
勿論、とみやびは答えた
すると
「じゃあ、この人達……ぐちゃぐちゃにしちゃっていいですよねー?」
バラッ…と羽が崩れ舞い、こーどRの体にまとわりついた
「なっ…何だコレ!」
はらってもはらっても
はらえない
(チッ、鬱陶しいっ…)
aoiは楽しそうに眺めていた
そう…はらって…そのまま、はらうたびに離れなくなるその羽を
もっと鬱陶しそうに強く…
「私達天使の羽は変形しません。その代わり、特性があるんです…私は…雷。」
バチッ…バチチッ…
「……っぐ…くそっ…」
羽から少しずつ電流が流れ出ている
あぁ…もう貯まっているんだ
ニヤリと笑えば
指を慣らしこう呟く
「 静電気放出 」
バチッ…バチバチバチバチッッ!!!!!!!!!!
「ぐっ…あああぁぁっ!!!!!!!!」
こーどRの体に電流が流れ込んだ
フワッと白い羽がこーどRから離れハラリと舞い落ち行く
それと同時にこーどRもフラッと重力に体を任せて倒れ込んだ
「こーどR!!!!」
怪良はこーどRに駆け寄り叫ぶ
「何アイツっ…殺気よりも何よりも…楽しんでる!!」
aoiに目を向け睨んだ怪良はすぐに睨むのを辞める
目を細めて面白そうに微笑みを浮かべこーどRを見下す様はまるで…悪魔のようで…
「油断したっ…怪良…あいつ…遊び殺してあげようね…?」
フラッと立ち上がれば不適な笑みを浮かべバラッと羽を崩した
パキッ…パキンッ…
乾いた鋭い音が聞こえる
「………冷気」
aoiの肌に冷たくまとわりつく…フルッと身震いしてしまうくらい冷たかった
「……お前らだけが特性を持ってると思うなよ…?」
羽が氷付けにされ先を鋭く尖らせている
「赤黒く艶めく君の血で…この氷を溶かして見せて…?」
そう言った瞬間一気に鋭く尖った氷がaoiに向かって放たれた
「……っ!?速っ…きゃああああっ!!!!」
「aoi!!」
みやびが気付き走り助けに行こうとしたが遅かった
aoiの体には無数の傷、肩には先がぐっさりと食い込んでいた
「あーらら、綺麗な血だねぇ…?もっと黒いかと思って…」
怪良は楽しげにそう呟く
aoiはフラフラしつつも立ち上がりまたこーどRに立ち向かって言った
それを見たみやびは下を向いた
aoiはあんなに頑張ってる…私も…
やらなきゃ
「 点火 」
そう呟いた
その時
「……っあつ…!!」
怪良に変化が生じた
「あつい」と言い出したのだ
しかし、外は暑くないし、怪良の体に火がついてるわけでもない
みやびは怪良を見つめ、ニヤリと微笑んだ
「なにをっ…したっ…!!あつっ…い!!」
「特性よ、私は…炎」
そう呟いた
次の瞬間
「あ゛っ…あ゛あああああああああああっ!!」
苦しそうに体を仰け反らせれば…怪良は意識を手放した
「怪良ぁぁぁぁあああっ!!!!」
こーどRは叫んだ