小説(ラハフロ以外)

□きっとあなたは来ない
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※赤坂燦さまのディスガイア10の御題(Disgaia Title of ten)から、『きっとあなたは来ない』です。
許可をもらって、使わせていただきました。
赤坂燦さまのHPはこちら→世界色の幻想曲





こんな気持ち初めてで。
誰かを思ってわくわくしたり。
あったかくなったり。
それなのに、心が締め付けられるように切なくなったり。


でも、こんなあたし、嫌いじゃない。



『きっとあなたは来ない』



「おい、エトナ」

振り返らなくても、声の主が分かる。
たった今、想っていた人だから。

「これからアイテム界に行くから、付き合え」
「え、ええ〜っ、今からですか?・・・プリニーたち、呼び寄せなくちゃ・・」
「プリニーはいい、お前だけ、来い。2人で大丈夫だから」
「2人だけ、で・・・?」

心臓が早鐘を打つ。
2人だけ・・・その言葉にやけに意識してしまう。


「オレさまの剣と、お前の槍があれば、軽くクリアできるアイテム界だからな」
そう言い放って、ラハールは背中を向けて歩き出していた。


あたしの、槍・・・。


胸が、チクリと痛んだ。

腹心として。
戦力になる、家来として。
それだけを求めれている気がして。

それでも。
腹心の部下としてしか見られていないとしても、
それでもいいやって、思える。
たとえ戦力としてだとしても、殿下があたしを必要としてくれてるのには、変わりないのだから。
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