小説(ラハフロ以外)

□あたしたちを繋ぐ、想い
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ラハール「アデルたちに愛想つかされたら、いつでも戻ってこいよ。


エトナ「そうじゃなくたって、殿下が泣きついてきたら、いつでも戻りますよ。


ラハール「誰が泣きつくって?


エトナ「ふふーん。


ラハール「余裕でいられるのも、今のうちだぞ・・・。


エトナ「殿下もね。


ラハール「好きだぞ、エトナ。


エトナ「えっ・・・。


ラハール「オレさまは、お前のこと、好きだ。


エトナ「殿下・・・。


ラハール「お前は?


エトナ「そんなこと、言わなくったって、分かるでしょう。


ラハール「分からんな。


エトナ「なんで、電話したと思ってるんですか・・・?


ラハール「プリニーを遣せと言っただろう、さっき。


エトナ「それは口実で・・・ほんとは・・・。


ラハール「ほんとは?


エトナ「・・・殿下、今、どんな顔してるんですか・・・?


ラハール「ちょっと、鏡で自分の顔を見てみろ。


エトナ「・・・?


ラハール「それと、同じ顔だ。


エトナ「・・・!


ラハール「元気、出たか?


エトナ「殿下、わたしが落ち込んでたの、知ってたんですか?


ラハール「何年、お前と付き合ってると思っておるのだ。


エトナ「殿下にはかなわないな・・・。


ラハール「おい、誰か呼んでないか?電話、大丈夫なのか?


エトナ「ああ・・・。はい、そろそろ切らないと・・・。


ラハール「そう、か。じゃあ・・・。


エトナ「・・・。


ラハール「・・・。


エトナ「早く切ってくださいよ。


ラハール「それはこっちのセリフだ。お前こそ、早く切らんか。


エトナ「ヤです。殿下が切ってください。


ラハール「オレさまだって、嫌だ。お前が切れ。


エトナ「それじゃあ、ずっと切れないじゃないですか。


ラハール「じゃあ、同時に切るぞ。それならば、問題ないだろう?


エトナ「そうですね。じゃあ、1,2の3・・・で。


ラハール「うむ。


エトナ「1,2の・・・。


ラハール「・・・。


エトナ「3!


ラハール「・・・。


エトナ「・・・。


ラハール「・・・。


エトナ「・・・。


ラハール「・・・。


エトナ「・・・殿下?・・・。


ラハール「なんで切らんのだ!


エトナ「そっちこそ!


ラハール「だいたい、お前のほうからかけてきたのであろう。お前が切れ。
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