CP ーotherー

□Out of control
1ページ/6ページ












全てお前の言う通り、俺達はやってきた。






疑問も何も持たずに。






そうすれば、全てはクリアになると思ったから。






だが―――――。












「さっきの奴、どう思う?」
「最低だね。僕のメロディに全く合わない。失格だ」
「これで8人目、か。そろそろ良い人来て欲しいなぁ」










マークーの言葉と共に、スティックを回すクリスも調弦しているダンも、大きく溜め息を付いた。








ヴォーカルの居ないバンド。前任者が別のバンドを作ってしまい、その穴を埋める為のオーディションだが。






―――――今の処、8戦8敗勝率ゼロ。さすがに―――――疲れてきた。










「あと一人、か。8人の中なら誰を押している?」
「俺は6番」
「俺も6番」
「奇遇だな。僕も6番のチェスター・ベニントンだ。彼が一番上手い。まぁ少し、僕達の曲と合ってはいないが」










妙に新しいスタジオが、逆に痛く感じてしまう。








誰ともなく、早く終わらせたくなった。








「それじゃ、9番の方、入って下さい」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ