CP ーotherー
□恋人たちに5のお題
2ページ/16ページ
01.意外と華奢
「「ごちそーさまでしたっ」」
口々に食事の感想を述べながらデッキへと出て行くクルーたち。穏やかな海の上で、今日もゴーイングメリー号の日常が騒がしく過ぎていく。
今日の昼食のメニューは魚介のトマトソーススパゲティーだった。中々成果の上がらないウソップの釣りだが、今日は運良く食べられそうな魚が上がったのだ。
この船で唯一のコック、サンジは、クルーたちの反応(勿論ナミさんとロビンちゃんの笑顔!!)に幸福感でいっぱいの中、食事の後片付けを始める。
すると。
「―――…ん?」
テーブルの向こうからこっちを見つめている人物に気が付いた。
ぼけーっと頬杖を付いている剣士。
がっしりした身体つきだとかちょっと眠そうな顔だとか、そんなものに思わずドキッとしてしまったことは秘密。
しかしよく見ると、その視線の焦点は何故か自分の手元にあるようで。
「…何してんだ?」
若干の不機嫌さを込めて、軽く睨み付けながら聞いてやった。
すると剣士はゆらりと顔を上げ、こちらを見据えて言った。
「――…お前、指細ェな」
.