CP ーotherー

□19才
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 あの日






「…ゾロ」


「んー?」






 俺は、






「こっち向いて」


「?―――」









 初めて、キスをした。










“唇に毒をぬって ぼくの部屋にきたでしょう?”













 ――くらくら、する。








「くい、な…?」







唇にやわらかい温もりが触れていた。






目の前の彼女が、彼女が。






“誰?”って思っちゃう位近いアングル。


視界にあるのは、彼女だけ。






「ゾロ…」






…呼吸も、心臓の鼓動も、全部。



時すらも止まって何にも考えられなくなった俺がただ感じているのは、唇のぬくもり。
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