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□その夢の中で(ゼロしい)
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あたしは恋をした。
ドコが好きとか、どうして好きになったとか、そんなのはもう忘れてしまったけど。
あたしはアンタが隣にいてくれれば他に何もいらないんだ……
ねぇ、ゼロス…?
あたし、おかしくなったみたいだよ――
『その夢の中で』
「……でね、そしたらロイドってばね……って、聞いてるのかい?ゼロス。」
あたしは隣に座ってたゼロスの顔を覗き込んだ。
するとゼロスは微笑んで、こう返す。
「…お前に見とれてた。」
「……ばかだね。」
『あたしのことなんか見てなかったじゃないか』
そう思ったけど口に出さなかったのは嬉しかったから。
ヘラヘラ笑ったりしないでそんなこと言ってくれるのは、きっとあたしにだけだと…そう、思ったから。
「そ、そういえばね。」
少し恥ずかしくなってあたしは話題を変えた。