Odai
□仲間(ゼロス→リフィル)
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君のことばかり見ていたから。
だから知ってる。
知りたくなかった、君の気持ち――。
〜仲間〜
「リーフィル様。」
後ろからそっと肩を叩いた。
リフィル様はぴくんと小さく驚いて後ろを振り返った。
「え…あ、ゼロス…?」
振り返ったリフィル様は慌てて俺に笑いかけた。
作り物の笑顔だって俺にはすぐわかったけど、それはあえて気づかないふりをした。
「何見てんの?」
俺は彼女の隣の椅子に腰掛け、彼女と同じ景色を眺める。
「何って、見たらわかるでしょう?本よ。」
開きかけの本をこちらに見せ、さも「当然でしょ」といった顔。
でもリフィル様?
さっきからそのページ何時間読んでるの?
苛めちゃ可哀想だから言わないけど。
「へぇ。俺様はてっきりあっちにいるロイドくんを見てるのかと思った。」
ま、結局苛めちゃうんだけどな。
「なっ!な何を言ってるのよ…。ロイドなんて…私は本を…。」