鳳宍
□片恋逢瀬
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瀬をはやみ
岩にせかるる滝川の
われても末に
逢はむとぞ思ふ
片恋逢瀬
貴方をお慕いしております。
ですから─
命を賭してあなたを守ってみせましょう。
「…夢…」
重い体を起こし、ゆっくりと思考を開始する。
まただ。また、この夢。
「変なの…」
同じ夢を、続けてもう３日は見ている。
緑覆い茂る川辺。
桜、舞い散る。
そして、そこに立ち尽くす俺と…１人の影。
銀髪の、整った顔立ち。
お前は誰だ？そう聞こうとすると…いつも夢から覚めてしまう。
「馬鹿馬鹿しい…漫画の世界じゃあるまいし…ただの偶然だろ」
空想に耽る趣味は無い。
それよりも、学校に行かないと。
違和感をぬぐえぬまま、身支度を始める。
「偶然…だよな…」