進撃の巨人

□金曜日の華【後篇】
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☆裏要素あり
金曜日の華【前篇】からのつづき


金曜日の華【後篇】



「んっ…ん、ふっ…はぁ…」
始まりは強引だったキスも、互いの粘膜を合わせているうちに甘さが生まれる。
エレンの、リヴァイの襟首を掴んで引き寄せた手はいつしか彼の背中を撫でさすっていた。
リヴァイも濃厚なキスによって身体の硬直がほぐれ、縋るようにエレンの服を掴んだ。
「っあ、ん…」
互いの足の間に足を滑り込ませ、ぐぐっと股間も刺激する。
(あ、リヴァイさん勃ってる…)
(…っ、ガチガチにしやがって…)
口で、手で、足で、相手の体を解き、暴く。
そして互いに思うのだ。
(…可愛い)

長く、濃厚なキスをしていた唇が離れた。
エレンは床に落としていた耳栓を手探りで拾い上げ、おもむろにパッケージから取り出す。
「リヴァイさん、」
おずおずと、それでもってワクワクした表情でリヴァイに耳栓を渡した。
「耳栓しててくれませんか…?」
「…何故だ」
「あの、たぶん、してみたら分かるかも…」
「ハッキリ言え。」
痺れを切らしたリヴァイは膝に当たりっぱなしになっているエレンの股間を強めに圧迫した。
「った!イタっ!ちょ、とリヴァイさん!」
「言え。」
あまり気が長くないリヴァイにエレンは降伏することにした。
「…さっきネットで」
そう、リヴァイが寝室の掃除をしていた時。エレンは暇だったのでソファーに寝転がってスマホを弄っていた時の事を差している。
「耳栓をしてセックスすると感度が上がる…って記事を見つけたんです。」
エレンは耳栓をいじりながら視線を外した。
「それでちょっと興味が湧いて…買いに行きました。」
リヴァイに睨まれ、エレンは馬鹿正直に白状した。
「…」
無言の沈黙が生まれる。エレンは焦った。
「いえ、あの、別にリヴァイさんとのセックスにマンネリを感じたとか、そういう訳ではありません!マンネリなんてとんでもない!毎回超刺激的で超きもちよくて、リヴァイさん超可愛いし、もう最高!なんですけど、あの、その、耳栓きもちいいらしくて…」
口早に弁解するエレンを見てリヴァイはなんとなく「飼い主に捨てられそうになっている犬」のようだと思った。
あまりに必死なまなざし。
「くっ…ふふ…っ」
「ちょっと!なんで笑ってるんですか!笑わないで下さいよ!」
リヴァイは困惑顔のエレンから耳栓を奪った。
「分かった。そこまで言うならやってみよう。だが、なんで俺だけなんだ」
「え…2つ買うべきでしたか?思いつきませんでした…」
「まあいい。」
リヴァイはエレンから耳栓を受け取り、装着した。
途端に外の音が遮断され、目を閉じればまるで自分一人だけのような錯覚に陥りそうになる。
「…どうですか?」
エレンの声がくぐもって聞こえてきた。
「いや、別に…」
リヴァイはそう答えて、あっ、と思った。
耳栓をしていたら外からの声はあまり聞こえないがその反面、自分の声が大きく聞こえるのだ。
これはちょっとヤバいのではないか、とリヴァイは心の内に呟いた。

ベッドルームへ移動した。
つい先ほどまでリヴァイが懸命に掃除をしていた場所だ。
「シーツが汚れちまうだろうが…」
「今日はいい天気ですし大丈夫ですよ!今日中に乾きますって。」
思わずシーツを汚してしまうくらいに感じるだろうと無意識に予測している恋人を可愛いと思いながら、エレンはリヴァイの服の内に手を差しこんだ。
「っあ、」
胸の突起も既に期待に膨らんでいた。
「リヴァイさん、リヴァイさん、可愛い…」
エレンはリヴァイを組み敷き、膝で彼の股間を緩く刺激しながら手は胸の突起を、そして覆い被さって彼の首元に舌を這わせた。
「あぁぁ…っ、あ、っっ…んんんっ」
リヴァイは懸命に声を押し殺した。
そして息も止めてしまっているようだった。
「リヴァイさん、声きかせて」
固く閉じている唇を、少し強引に指でこじ開けた。
開けるとヒュっと息を吸い込み、そして指先に吐息が当たる。
「んんん、っ」
リヴァイは目を閉じて顔を横に向けた。
明らかに快感に耐えている表情はエレンを欲情させるのに充分過ぎるものだった。

下肢に手を伸ばす。
そして下着と一緒に衣服を脱がせた。
リヴァイの中心は既に透明の蜜を垂らしビクビク震えていた。
「…いつもより感じてますよね…?」
エレンはそこに顔を近づけて、パクっと咥え込んだ。
「ん〜っっ!!はっ、あああ、エ、エレンっ」
リヴァイは言葉を発すると更に硬度を増し、腰が震えた。
そしてエレンの髪を力なく掴む。
「はぁ、ぁ、はぁ、も…耳栓外させてくれっ」
エレンは咥えていたのを口から外した。
「え、ダメですよ!」
間髪をいれずに舌を彼の尻に這わせる。
明らかにリヴァイはいつもより感じている風だった。
声を上げる度、普段より荒い息使いまでもが彼の快感をより一層引き出しているかのようだ。
手にローションを取って、彼の後孔に指を差しこんだ。
「ああぁっ、んん…!やぁ…っ」
「すごい…きゅうきゅう締めつけてきますよ…そんなにイイですか…?」
エレンの小さな問いにはリヴァイは答えない。
腕で顔を覆って口を開き、腰をビクビクと揺らしている。
(っ、ダメだ、やばい…っ)
エレンに執拗に体内を弄られ、リヴァイはその中心からダラダラと先走りの蜜を溢れさせていた。
気持ちいいどころではない、自分の喘ぎ声がそのまま頭に反響して聞こえてくる。
自分がエレンの攻めにいかに溺れているのか、認めたく無くても痛感する。
「エレ…エレン、イクっ…」
そう声を零したのと、エレンの指がリヴァイの前立腺を刺激したのとが同時だった。
「クッ…ああぁぁあっ…!!」
リヴァイは呆気なく果ててしまった。
「わゎっ、リヴァイさんっ!早いですね、珍し…」
「うる…さいっ」
リヴァイは肩で荒く息をしている。
額にはうっすら汗が滲み、顔色も心持ち赤くなっているのが分かる。そして射精後の艶のあるダルそうな表情。
「リヴァイさんっ!超えろい!」
エレンは暴発寸前の自分の息子を宛がった。
「…っ、リヴァイさん、入りますよ…!」
ググっと中に押し入りながらエレンはリヴァイの身体にのしかかり、彼の首元に舌を這わせた。
裸の素肌が密着して気持ちいい。
ビクビク震える彼の身体ごと、強く抱きしめた。ハリのある筋肉の弾力も直に感じる。
そして性器は大した抵抗も無く、ローションの力もあってズブズブと胎内に納められていった。
「リヴァイさんの中、気持ちいいです…っ、」
エレンはリヴァイの鎖骨、首筋、少し上がって耳、そして唇へと丹念にキスを繰り返した。まるで動物がマーキングするかのようである。
そして彼の左耳の耳栓を外した。その耳にそっと吹き込む。
「大好きです…愛してます」
途端にリヴァイの中がキュっと締まるのが分かった。
それをさらに押し広げるように抽挿を始める。
「あっ、んんっ、あっあっああっ」
「はぁ、リヴァイさんっ、たまんない、」
激しく揺さぶられながら薄く目を開けると、本当に気持ちよさそうに腰を振るエレンの姿があった。
自分の身体で、気持ち良くなっているかと思うと満足感が募る。
そんなエレンの表情を見ていたら目が合った。
両手を握りこまれて甘いキスも降ってくる。
「ん、んんっはぁ…ああっ」
「もう俺やばいですっ、あっやばっ」
エレンがビクンと腰を震わせて中で射精したのが分かった。
「ああぁぁぁぁっ、エレ…ン…!あっあっアーーーッ!」
それに感化され、リヴァイも2度目の精を放ったのだった。



「で、どうでした?耳栓」
案の定汚れたシーツを再び洗濯機の中に放り込んだエレンがワクワクした表情で訊ねてきた。
リヴァイはミネラルウォーターのペットボトル片手にリビングのソファに寝転がっている。
「いつもより感じてましたよね?やっぱり気持ち良かっ…ぐえっ!!」
ソファに近付いたエレンはリヴァイの容赦ない蹴りを食らった。
「マニアックなことしやがって…クソ。次はお前がその卑猥な音を拾って喜ぶ耳に耳栓しとけ」
リヴァイはペットボトルを持ったままソファで丸くなってしまった。
「えーーー。俺が耳栓したらリヴァイさんの可愛い喘ぎ声が聞こえなくなるじゃないですか。」
「じゃあ俺が喘がせてやる」
「まさか冗談…やだなぁ」
ふと時計を見ると昼時を少し過ぎていた。
「あ、俺、昼飯作りますね?リヴァイさんは今日も仕事ですよね?」
「当たり前だ…だりィ…めちゃくちゃしやがって…」
「でも気持ち良かったんでしょう?」
「…」
それ以降、リヴァイの口は貝になってしまったので昼食の準備が整うまで口を聞いてもらえなかった。



fin


リヴァエレフラグ?




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