祈りむなしく届かんことを
□永遠の苦しみ
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「相っ変わらず辛気臭いわね。ここ」
りつが入って来るなり言った
「じゃあ,入ってこなきゃいいじゃないの」
「しょーがないでしょ,ここでしかあんたと話せないんだから」
しつは小さくため息をついた
「何の用?大体予想はつくけど」
りつはにっこりと笑った
「前にさー渡した写真あったでしょ」
そう言われ考える
確か…前に一度クラス写真を渡された
それ以外に、写真を渡された記憶はない
「うん」
「それ出して」
「………」
大人しくそれに従い、写真をとりにいく
「ほんっと、この部屋何もないわよねー」
いつの間にか、座っていたりつが呟いた
確かにこの部屋にはベットと机、後クローゼットもどきぐらいしかない
「なんか、牢獄みたい」
牢獄…
本当の牢獄よりは多分、ましだろうが
確かにそうかもしれない
窓もなく光はささない
時間は時計のおかげで、わかっているようなものだ
「あ…コレ?」
クラス写真を見せた
「そーそれー」
その写真を持って、りつに近づいた