REBORN!夢
□君には敵わない
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霧夜様サイト孤高の桜15000HITのお祝い夢小説なので、名前変換はありません。
ヒロイン攻めというリクだったので、若干注意してください。
嫉妬深いお客様や、管理人の書いた小説が嫌いな方はそのままお戻りください。
おkだよ、という方は↓から始まります。
最近僕の沙智がおかしい。
僕と一緒に居てもどこか上の空。
珍しく僕が話しかけても「すみません、聞いてませんでした。」「もう一度言ってください」
何故だろうか。
…気に入らない。
沙智がおかしくなったのはここ一ヶ月。
なにかが原因なのだろうと思い返すが思い当たることなどひとつもない。
僕は僕なりに沙智を大切にしてきたつもりだから、何がいけないのかさっぱりわからない。
絶対にないとは思うけど僕に飽きたとか?
今日は休日だというのに、色々な考えがいくつも浮かび、ひたすら自室で悶々と過ごした。
…こんな僕なんて僕じゃない。
考えるのはもうよそう。
明日並中で直接本人に聞けば良い。
どうせ僕の思い違いだ…
「ヒバリ、オキテ!ヒバリ、オキテ!」
今日も朝からヒバードが僕の耳元でおきろとバタバタ飛びまわる
「ふぁ…ぁ
お早うヒバード。君、朝から耳元でうるさいよ」
ふぅ…
結局あまり寝れなかった。
いつの間に沙智は僕のなかでこんなにも大きな存在になっていたのだろう。
たかが様子がおかしいくらいでこの僕が寝不足?
あり得ないよ。
ここ数日の自分のふがいなさにまたしてもため息が出る。
時計を見ると午前5時。
朝の風紀チェックは7時30分から。急がなければ。
同じ風紀委員である沙智も、今日も来ているはず、さっさと理由を聞いてスッキリしたい。
僕が並中に到着すると、すでに数人の風紀委員が校門に立っていた。
そのなかに沙智の姿もあり、なんとなく顔をそむけてしまう。
「あ、雲雀さん!おはようございます♪」
そんな僕の心情などわかるはずもなく、今朝もいつも通り笑顔で近付いてきて挨拶をしてくる沙智。
可愛い。
僕が毎朝君の笑顔に癒されてるなんて君は知らないだろう。
まぁ、知らなくて良いね。
「おはよう沙智。」
「今日は珍しく遅かったですね?どうしたんですか?」
君のことを考えてて眠れなかったんだよ。
なんて言わないけど。
「別に、特に理由はないよ。」
「そうですか?雲雀さんらしくないですねぇ」
「まぁね。
…僕もそう思う。」
「え?なんでしょう?」
「なんでもない。
沙智、風紀チェックがおわったら応接室においで。」
「?わかりました。」
はぁ…どうして沙智は最近少し様子がおかしいのだろうか…?
応接室のドアをコンコン、と控えめに叩く音。
おそらく沙智だろう。
「入って。」
「失礼します。」
入ってきたのはやはり沙智だった。
「座れば。」
「あっはい。ありがとうございます。」
応接室のソファーに座るよう促し、早速本題に入る。
「君、さいきんどうしたのさ」
「はいっ?」
「様子が少しおかしい。僕になにか隠し事あるんじゃないの?」
「隠し事なんてありませんよ!」
「嘘だね、ここ一ヶ月くらいずっと上の空じゃない。」
「一ヶ月…?ああ!」
「ほらやっぱり」
「んーっと、気になります?」
「当たり前。」
僕がそういうと突然しきりににやにやして沙智が問いかけてきた。
「雲雀さん、後悔しません?」
「?そんなに重大なことなの」
「よっぽどの愛がないと受け止められないかもしれません。…雲雀さん私のこと好きですか?」
好きに決まってる。
少し上目遣いでそう尋ねる沙智を前に思わずそう言おうとしたけれど、思いとどまる。
「なんで今そんなこと言わなきゃならないの?」
「そうですか…なら言えませんね…」
何故?
「私のことが好きな人じゃないとこのことは教えられないです…」
「なんなの…気になるんだけど」
「じゃあ好きって言ってください?」
っく。今日の沙智は意地が悪い気がする…
「ほら、雲雀さん早く」
「… す…だ 。」
「聞こえませんよ?」
「ッ…好きだ」
「もう一度?」
「好きだ!」
…ッこの僕がこんな辱しめを受けるなんて。
惚れた弱味というのはこういうことを言うのだろう
「言ったよ、早く言いなよ。」
「ぷっあははは!」
沙智のほうをみると、目に涙がたまるほどヒーヒー笑ってる沙智の姿があった。
「君、ふざけないでくれる?咬み殺すよ」
「う。すみません…」
「なに笑ってるのさ。」
「じ、実は…
最近様子がおかしかったのはそんなに重要なことではなくて…」
「は?」
「ここ一ヶ月くらいにすごく、その、バスケ漫画にハマってしまって…
特に今月は新刊の発売日だったのでソワソワしていたのだと…」
「な、にそれ」
僕にあんな恥ずかしい思いをさせておいてそんなことだったの?
「すみませんっ雲雀さんなかなか好きとか言ってくれないから、つい悪のりしちゃって
怒ってます…よね?」
さっきまでの勢いはどこかにいってしまったかのように急激にしゅんぼりする沙智はやはり可愛くて。
「いいよ、1日膝枕で許してあげる。」
なんて言ってしまう僕は大概沙智には敵わないと思った。
終
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