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□『fortune or misfortune?』 後編
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「お前は利口だな。脅えなくていい、酷くしたりしない。」


耳元で囁かれた言葉は、紅音の心の中に造作もなく入り込む。


閉じていたひざをゆっくりと開く。


妖艶な笑みで紅音を見つめた兄は、もう一度口を胸元に滑らせる。


反対の胸を指が転がし、空いている手で下半身を撫でた。


「あぁっん!やぁっ……んっ…ぁぁ…」


身体が熱くなっていくのが感じられる。


「はぁんっ…から…だ……へんっ…!」


手を動かしたまま、兄が顔を上げる。


「お前、男に抱かれたことがないのか?」


身体に襲いくる感覚と戦いながら、小さく頷く。


それを確認したローは満足げに口端を吊り上げる。


「…あぁ…っん……なにぃ…からだ……がぁっ……!」


「そのままイけ。」


兄の声が紅音の鼓膜に届いたそのとき。


「ぁぁ……やぁっ…っ―――――!!!」


身体を弓なりにそらせて、紅音は達した。






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