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□LogV『charitable〜だから従おう〜』
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「島が見えたぞ―――!」
ペンギンの声が船に響く。
次いで、どたどたと廊下を駆ける音がした。
ローに抱かれて昼寝をしていた紅音がもぞもぞと体を動かせば、ローの瞼がうっすらと開く。
「…うるさい」
低い声の呟きを聞きとめた紅音が、苦笑する。
「準備しないと、ね?」
なだめるように声をかければ、めんどくさそうに体を起こす。
まだ眠いらしい。
不機嫌ながらも、ローは部屋に僅かに散らかっている本などを片付けて、刀を持ち振り返る。
「行くぞ。」
紅音はそれにこくりと頷いて、ローとともに船室を出た。
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