短編用
□マ、マジか……ι
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俺は、気になってる部下がいる。
名前は、紅音。
年齢は、確か20歳ぐらい。
戦闘向きな奴じゃないけども、雑用向きでもない。
書類とかは書くの早ーし、頭もいいし、料理もうまい。
特に、ドルチェとか作らせたら、三ツ星もらえるんじゃね?ぐらいにうまい。
すげぇだろ?
なんだけど、あいつは俺に興味ねぇ気がする。
だってよ……。
「お前ってさ、いっつもマルコの奴見てるよな。」
甲板でたまたま会って、二人でコーヒー片手に話してるときに、その話題を振ってみた。
が、反応は予想外の反応だった。
「はぁ?意味不明。」
「え、何で語調に怒りが入ったι?」
「意味わかんないこと言い出すサッチ隊長が悪い。」
「意味はわかるだろうι」
「まぁ、かっこいいとは思うけどさ。強いし炎綺麗だし頭いいし。」
うちの船の女は大抵、マルコ=かっこいい、って言うんだよなぁ。
いや、否定はしないけどな。
同期としては、なんか悔しいっつー……。
「ところでサッチ隊長。」
「なんだ?」
「こないだお願いした書類の山、どうなった?」
「あっι……やってねぇ。」
「え、まさか全部やってないとかいわないよね?」
「……全部やってねぇι」
あははと紅音を見れば、撃沈していた。
わ、わりぃι
「…………。とりあえず。」
「はいι」
「手伝うから、今すぐにやりなさい。」
「へーいι」
書類の山を持って食堂に到着。
この山片付けるのかぁ。
吐きそうι
「何顔色悪くしてんの!早くしないと終わんないでしょうが!」
「だよなぁ。」
「だよなぁ、じゃないんだってば!」
ほんと、紅音の言う通りなんだよなぁ。
「とりあえず、サインが要るのがここからここまで。」
そう言って、山の中から書類を取り出して渡される。
ちなみに、俺の手元にくる前に、紅音によって整理されていたりする。
いい部下持ったよなぁ、俺。
とか考えながら、出された書類の束全てにサインを書いていく。
その間に、紅音は次の書類を手にとって読んでいる。
下まで視線がいったかと思えば、ペンでさらさらと文字を入れていく。
どうやら、本当に手伝ってくれるようだ。
ありがたや、ありがたや。
……まてよ。
これもマルコのためか?
書類が滞ると、あいつの仕事が増えるわけだ。
よって、紅音がさっさと片付けてマルコを楽にしてやろうとしてる。
とも取れるんじゃねーか?
けど、さっきの紅音の反応がどうも引っかかるんだよなぁ。
でもこいつ、以外に演技うまいしなぁ。
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