短編用

□「いってらぁ〜♪」
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「いってらぁ〜♪」


楽しそうなサッチ隊長に見送られる。




何処に行くかというと、マルコ隊長の部屋だ。

仕事の手伝いとかではない。

夜這い、に行くのである。

意思で行くのではなく、罰ゲームで行くのだ。




合鍵を渡され、楽しそうに見送られた。


…………気が、重い。




マルコ隊長の部屋の前で止まる。

そうして深呼吸をしてから、そっと扉を開けた。


部屋は真っ暗だ。



目が暗闇に慣れてくると、ベッドで寝ているマルコ隊長を発見。


そろそろと足音を忍ばせて、ベッドの横まで進む。

そうしてそっと。

本当にそっとベッドに入り込む。




正直、泣きたいぐらいには恐い。

怒られたら、どうしようι

朝まではこの状態でいなければならない。

無理だよぉ〜(泣)





腕が急に引っ張られた。

うつ伏せに転がる。






……すっげぇ圧迫感がι


ちろりと視線を送ってみる。

マルコ隊長とがっつり目が合った。





「「…………。」」



やばい……ι


「おい。」

「はいっ!」



声がひっくり返る。





「いい度胸してるじゃねぇか。」

「あ、あのっ。」

「この船は前の港を出てからどんだけ経った?」

「へ?」

「海に出てから何日経った?」

「い、一ヶ月と少し。」

「そうだよい。」



何を言われるんだろう。

正直、何にも読めてこない。





「一ヶ月以上もお預け食らってる男に夜這いするなんて、いい度胸だよい。」




ま、まさか。




「私、……襲われる感じですか?」

「当然だろい。」

「ち、違うんです!これには訳が!」

「問答無用だよい。」




そう言ったかと思うと、服に手をかけられて脱がされてしまう。




「マ、マルコ隊長!嫌ですっ!」

「誰にはめられたかしらねぇが、自分の不運を呪えよい。」

「いやぁっ!」



いやいやと首を振ってシーツにしがみつくも、簡単にはがされてしまう。

そして、抱き上げられたかと思えば、マルコ隊長にもたれかかるように座らされる。

後ろから首筋を舐められる。



「ひやぁっ!」



マルコ隊長の長い足に足を絡められ、無理矢理に開かされる。

片手で胸をあおり、もう片方の手で太腿を擦られた。



「や、やめてぇ!」


唯一自由の利く手で、抵抗するように太腿を撫でるマルコ隊長の腕を掴む。


が、そんなものは何にもなりはしなかった。





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