中編用

□T
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見張りは当番制だ。

にもかかわらず、サボった奴がいる。



マルコは、その犯人こと紅音を捜していた。


そして船尾で発見。





「何やってんだよい、紅音。」

「…………。」

「何とか言えよい。」





コートを掴むと、顔が揺れてこちらを見た。


しかしその顔は……。







「あははははっ!!」






風船だった。



振り返れば、大爆笑した紅音とハルタがいた。







「ほら、やっぱり騙された!」

「ちぇっ、また紅音の勝ちかぁ。つまんないよ、ボク。」

「だから言ったじゃんか。マルコは絶対騙されるって。」

「ふざけてんじゃねぇよい。見張りはどうしたよい。」

「見張り?ああ、今日だったの?しらなーい。」

「今朝、伝えたよい。」

「そうだったっけ?」

「てめぇ。」

「騙されたからって怒るなよ。」

「そこにキレてんじゃねぇよいっ!」

「逃げるが勝ちだもんね!マルコのバーカっ!!」







紅音が逃げ出す。


逃げ足だけは、誰よりも速い。







「また、サボったんだ。紅音もこりないよねぇ。」

「他人事じゃねぇよい。お前も同罪だよい。」

「知らなかったんだもん。」






けろっとしたハルタと逃げた紅音に対して、深〜いため息をつくマルコだった。






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