中編用

□U
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数日後、イゾウと二人で、甲板で暇を潰していた。






「お前は、本当にマルコの手を焼かせるな。」

「べつにマルコの手を焼かせたいわけじゃないんだけどなぁ。」

「そうかい。」




イゾウがくすりと笑って、空を見上げる。


その時、一つのことを思いつく。





「そうだ!」

「あん?」

「16番隊に入れてみたら?」

「?んで俺の隊なんだよ?」

「イゾウの言うことなら聞くからさ。」

「なるほどな。」

「明日はちょうど隊長会議だし。言ってみたら?」




「……そうだな。考えとくよ。」






イゾウの言葉が神妙になり、空気が緊迫する。


まずいことを言ってしまったような気がした。




だから、用事を思い出したとその場を逃げた。











翌日、16番隊への移動が告げられた。












「どうなんだよ、移動してから。」

「んー、変わんない。」

「ま、そうだわな。」




サッチの作ったおやつを食べながら、マルコやサッチと話してた。





「紅音。」




イゾウが入ってきた。




「見張りの時間だ。」




いつもなら、逃げ出す。

けど。



紅音は最後の一口を口に含んで、椅子から降りた。





「はーい、イゾウ隊長、行ってきまーす。」





すぐに返事をして部屋を出た。


三人が話す声が聞こえたが、内容までは聞く気にならなかった。






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