長編用

□大きなハプニング!?
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これは、紅音が家出から戻った日の宴中の話だ。

こんなことになった原因は……。







「「「「大変だぁっーーーーー!!」」」」


大声を聞きつけた紅音がやってきた。


野郎どもが大声をあげた原因は俺にある。

いや、正確にはおそらくあいつのせいなのだが。


俺を見た紅音が目を見開いてしゃがみこむ。




「マ、マルコ?」

「そうだよい。」

「ほ、本当に、マルコ?」

「そうだよい。」

「何で?ι」

「知るかよい。」

「マルコが、ちっちゃい。」





驚愕した紅音が俺を見つめて一言。



そりゃそうだろう。

今の俺は、五歳の子供の姿だ。

何でかって?

知るかって言ってるだろい。

パン食ったらこうなったんだ。





「マルコが子供。」

「なりたくてなってんじゃねーよい。」

「うん、知ってる。なに食べたの?」





俺は取り落としたパンを指差した。


手がちっちゃい上に、指が短い。

ちなみに腕も短い。

服がぶかぶかだ。



どうしたらいい?

知るか。






「サッチが作ったのかな?ねぇ、サッチ呼んできて。」

「お、おう。わかった。」





四番隊の奴がかけていった。



すぐに来るだろう。

いや、逃げるかもしれない。

そうなったら、紅音が呼べば一瞬で来るはずだからまぁいいか。






「どしたぁ?」





現れた腑抜け野郎。





「マルコがちっちゃくなったんだけど、なんで?」

「あぁ、あの木の実は身体を小さくすんのか。」

「てめぇ!なに入れたんだよい!!」

「こないだの島で採取した木の実。」

「こうなることわかってたのかよい!?」

「いや。知らね。今知った。てか、ちょっとした遊び心?」

「ふざけんなよい!!」

「戻せないの?」

「紅音、そんな不安そうな顔しなくたって大丈夫だって。こいつ不死鳥だし。」

「ふざけんなって言ってんだろい!!」

「マルコが恐くねぇって、奇跡だな。」





サ、サッチの野郎〜〜〜!!!


ぶん殴りたいのに身体がうまく動かせない。


くっそう!!





「マルコ、身体大丈夫?痛いところとかない?」

「ねえよい。」

「不死鳥になれる?」

「なれても飛べなかったよい。」

「そっか。とりあえず、親父のところに行こうか。」

「わかったよい。」





とりあえずTシャツ一枚で身体を覆って歩き出す。



しかしすぐにそいつは現れた。


階段が…………高い。






「ほら、マルコ。」

「なんだよい。」





渋面で振り返れば、両手を差し伸べる紅音。

首を傾けていれば、当然のように紅音が俺に言った。





「ほら、抱っこ。階段上がれないでしょ?」

「…………。」



硬直した俺を、普通に持ち上げた紅音はそのまま階段を上りだした。


いや、抱っこが嫌とか言ってられる場合じゃない。

それはわかってる。

が。

抱っこされてからわかった。

胸が、目の前にι

いや、身なりが子供のなりをしているのは認める。

だけど、中身は大人どころかおっさんだ。



この状況、正直身体に毒だ。







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