L logbook
□プロローグ『reunion 〜あなただけに…〜』
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それを見た船長であるトラファルガー・ローは大きなため息をついて甲板に出て外を見た。
確かに、11時の方角に白ひげの大きな船があった。
海賊同士といっても、互いに利口な者同士。
何もしなければ、何もしてこないだろう。
そんなことを考えてると、船員が全員甲板に出てきた。
向こうも気付いているのだろう。少々騒がしい。
それでも、ローは気にすることなく白ひげの船に背を向け船内に向かおうとした。
―――――………
その瞬間、何かに呼び止められたような気がして、顔だけ振り返った。
「……?」
わずかに瞳を細めて精神を研ぎ澄まし、気配を感じ取ることに専念する。
そして思考をフル回転させ、記憶を呼び覚ます。
聞いたことのある声のような気がした。
記憶をたどっていると、一人の人物が思い出された。
しかしそれを瞬時に打ち消す。
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