言葉は離れているようで
□〜春爛漫!!学芸会!!〜
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「しっかりしてよ!!テンシ!!」
『ハクシャクはテンシの肩をつかんでがくがくと揺さぶる』
「・・え?・・僕はいったい何を・・?」
「屋敷に入ろう?・・・また、変な気を起こさない内に・・」
「う、ん・・・」
『ハクシャクはテンシの肩を抱いて屋敷へと入っていく』
(なんだったんだろう・・・あの気持ち)
「で、今日は天界へいくんだよね!!」
『ハクシャクはテンシと共に天界へと通じる〔昼間の月〕へと歩く』
【2人は徒歩なのは、魔界の〔昼間の月〕は地上からそう遠くない場所にあるからです
だから実はすぐ、魔物は天界へといけるのです ただ、条件として〔天使と一緒でなければならない〕のです】
『ハクシャクは白の少し濁ったような色のフードをかぶり、天界へ』
「ここが天界か〜・・・魔界には無いものがいっぱいあるね!!」
〔例:水晶の神像、魂をかたどったダイヤ・・・・など〕
「・・ほしいけど・・・・」
【所詮、ハクシャクは魔物です その清浄すぎる物達には触れることが出来ませんでした】
『そして太陽が空の真ん中に来る 天使たちは次々に大きな教会へと入っていく』
【テンシとハクシャクはその様子をじっ・・・と見つめました やがて、その教会から天使たちの賛美歌が聞こえてきました
ハクシャクは頭が少し痛くなったものの、その美しい歌声に耳を澄ましていました】
「きれいな歌声だね・・・・」
【しかし、その思いは甘かったのです】
『あたりが明るくなっていく ロザリオや水晶など、清浄なものが光り輝く ハクシャクのロザリオも例外ではない』
【まるで、賛美歌に共鳴しているかのようです】
『その光はどんどん増していく ハクシャクは苦しそうに顔をゆがめる テンシはそんなハクシャクを不思議そうに見ている』
【テンシは、その光に、眩しさに、清浄さに慣れてしまっていたのです】
「うぁ・・っ・・・!」
【あまりの光に目を閉じようとハクシャクは試みますが意に反し、目は閉じません】
『サビの時、光は一層強くなる』
「っああぁぁぁぁ―――――――――――――――っ!!!!!!」
「ハクシャクっ?!」
「いたいっ!左眼が痛いぃっ!!」
【強烈な光にハクシャクはやっとの思いで目を閉じました
が、閉じることが出来たのは右目だけだったのです】