言葉は離れているようで

□〜春爛漫!!学芸会!!〜
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『ハクシャクの叫びに歌を中断して教会から天使達が出てくる』

「なにごとっ?!・・・あれは追放された天使・・?」

「かわいそうな、方翼の天使・・」

『天使を見つけた天使たちが口々に哀れみの言葉をかける

テンシは顔を歪ませて、ハクシャクを背負って言い放つ』

「・・僕は、哀れまれるのが大っ嫌いなんだよ・・」

【テンシはそのままハクシャクと共に月へと飛んでいきました】


『ハクシャクの左眼には眼帯が巻かれている』

「ゴメンね、ハクシャク。大丈夫?」

「ううん、いいんだよ。もとはといえば、天界に行きたいって言ったぼくが悪いんだから」

【魔界で確認したハクシャクの左眼はこれ以上ないほどに焼け爛れていたのです】

「ぼく・・・光が怖い・・・ロザリオとか・・・・見るだけで怖くなってくる・・」

「・・そう・・じゃぁ、後は、にんにくと血を嫌いにならなきゃ!!」

『テンシは「完璧な吸血鬼になろうね!!・・・ちょっと待ってて」と言って屋敷の奥へと入っていく』

「はい、これ」

「トマトジュース?」

『戻ってきたテンシが手にしているものはトマトジュースだった』

「今日から、これしか飲んじゃだめ。いい?」

「・・・ラーメンは?」

「ダメ!!」

【こうして、ハクシャクのトマトジュース生活が始まったのでした】


「・・何ヲスル気デスカ、テンシサン」

『テンシが持っているのはにんにくの詰まったかご』

「フフフ・・・こうするのさっ!!」

『テンシはにんにくをつかんでハクシャクに力いっぱい投げつける』

「え?これくらいどうってコト・・・・臭ぁっ!ついでに痛ぁっ!何これっ?!」

「これは僕が特別に作った〔聖水に1週間浸した鉄入りにんにく〕だよっ!!」

「いやぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!」

『・・・投げつける顔はどう見ても楽しんでいるようにしか見えない』

【・・・こうして、ハクシャクのにんにく生活も始まったのでした】

「投げつけたくなんか無いけど・・・これも修行なんだよーーー!!」

(絶対嘘だーーーっ!!)by ハクシャク
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