A Memory 第二章

□第26話・慈悲深き皇帝
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「…キムラスカはスコアを執着的に重視していて…マルクトと和平条約を締結させる意思はありません」

ジェイドの説明にガイも話に参加する。


そこまで聞き、ピオニーは眉を色濃く深めた。


「ふざけるな。俺の重労働と書いていた時間を返せ」

「…あんなもので重労働と時間とか言ってたら私は一体どれだけ働いているのでしょうねぇ?」

「安心しろ。お前の体力は化け物並だからな」

「これでも人間ですよ?」

「人間って言うのは俺みたいなか弱い奴のコトを言うんだ」

「寝言は寝てから言って下さい」

「寝言じゃない。真実だ」

二人の嫌味合戦にガイの入る余地なし。
さすが幼なじみと言うか…今まで散々人をおちょくっていたジェイドがピオニーに翻弄されている…。

初めて見る光景にガイはあんぐりと口を開けた。が、いつまでもこうしている場合ではない。



「そ、それでですね!」


意を決して言葉を繰り出すガイ。

いつまでも止みそうになかった二人の嫌味合戦はピタリと止み、彼へと顔を向ける。良かった!聞いてくれた!人間やれば出来るもんだ!!ひっそりガイはガッツポーズをキメる。



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