A Memory 第二章
□第29話・超振動
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「んじゃ、まず…中和の方法を説明するぞ!」
たぶんジェイドと同じ理論だ。とアッシュは三人を見据える。
「まず、超振動は普通音素同位体が二人以上いて発動出来るもの。でも俺は単体で超振動を起こせるから、一見二人以上は要らないように見える」
ところが…と三人を…特にルークを見る。
「第七音素使い一万人分超振動を起こそうと思ったら、どうしても『コレ』を外さなくちゃならない…」
『コレ』と言ってアッシュが指差したのは、首に着いた戒め。
首輪だ。
「!ちょっと待ってアッシュ!!貴方それを外したら…!!」
「そう…コレを外したら俺は、回復譜術で人を殺してしまうくらい、第七音素をコントロール出来なくなってしまう。そんな状態で超振動なんか使ったら…確実にアクゼリュスを吹っ飛ばしちまうだろうな…」
「「!!!!」」
「――そこでルークだ!」
アッシュはビシッと彼を指差す。
「ルークも単体で超振動を起こせる。超振動は音素を集める力もあるから、俺が放った超振動を集めて周囲に広がらないよう、リードして貰いたいんだ」
「?」
「ん〜…簡単に言えば、羊がはぐれないよう誘導する犬の役目かな?」
なるほど…とルークは手を叩き、同時にティアが割り込んだ。
「でもアッシュ!ルークは超振動放ったことがないのよ?初めてでいきなりそんな大役出来ると思う?」
最もらしい意見を出した彼女。が、アッシュは大して動じない。
寧ろ、その辺りもちゃんと考えてるさ!と自信満々に答える。
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