中学生の白の少女
□紫と赤と白
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征十郎に、友達ができたらしい
あたしは名前もどんな子かもまったくわからない
今日その友達と会うまでは
「ねぇ、赤ちーん誰まってんのー?」
「幼なじみさ‥」
「ふぅん、女の子〜?男の子〜?お菓子好きなの〜?」
「紫原、一度お前も会ってる」
ガラガラガラ
「おまたせーっ‥征十郎と‥敦?」
「白崎ちん?」
「征十郎の友達って」
「赤ちんの幼なじみって」
「「敦/白崎ちんだったの?」」
征十郎の友達は入学して数日
お菓子がないかと尋ねてきた長身の紫原敦だった
「白崎ちんが赤ちんの幼なじみだったんだ‥知らなかったぁ〜あっ、お菓子いるぅー?」
「うん、いる!」
「はい、キャラメルチーズ味」
「まいう棒いいよねー」
「白崎ちんわかるねぇー」
敦と征十郎は男バスで更に仲良くなったらしい
「征十郎‥暑い‥」
「練習か?」
「あー、うん‥今日は延長しちゃったから」
「白崎ちんバスケしてんの?テーピングしてるけど」
「うん、敦でしょ?兄さんが言ってたいい才能を持ったCが入ったって」
「兄さん!?」
「蓮さんの妹だ」
「似てないねぇ」
「でしょー?」
あたしと敦はお菓子とか話で盛り上がる
征十郎はあたし達をみて微かに笑う
「今度、琴美ちんの練習してるのみるね〜」
「名前‥」
「いやだった?」
「いやじゃないよ!寧ろ名前がいいから!」
良かった、征十郎に友達がいて
本人には言えないけど
征十郎には、誰も寄り付かないような雰囲気がでている
だから、誰も寄らないんだろう
でも、敦になら‥