§短編集§

□右肩の蝶
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−後悔は死ぬほどしてる


俺の彼女には右肩に傷がある
今見ても痛々しい傷だ
だけど、美しく、赤い蝶が居るような傷

あれは、事故だったんだ五年前の話
俺は相変わらず、シズちゃんと殺し合いと言うなの喧嘩をしていた…。

「ねぇ、シズちゃんいい加減にしなよ」
「うるせぇ、てめぇこそ、さっさと死ねよクソムシが」
シズちゃんは罵声をあげながら標識を振り回す

「あーあ、学習能力のない単細胞だよね…
おっと、怖い怖い」
「おい、当たれよ…」
−普通に当たるバカはいないっつうの

「もう、いい加減にしたら静雄も臨也も!!」
いっつも、彼女は現れたまぁ、俺を心配してくれたいたんだと思う
悲しい目をして、俺とシズちゃんを交互にみていた…
だから、今日は終わったんだ…

翌日も、俺達は
殺し合いをしていた…
今日の俺はなぜかわからないけど、押されていたんだ 振り回されていた『止まれ』の標識が俺に掠り
右手首、頬を切った…
「チッ…」
俺は地を蹴り、シズちゃんに向かってナイフを突き立てようとする
だけど、シズちゃんの身体には5ミリぐらいしか刺さらない

「化け物じゃないの?」
「あ゛ぁ?黙れ、いーざーや」
そして、自販機に手をかけ振りかぶる
俺はまた反射的に突き立てようとする

そう、この時だった
多分、彼女は喧嘩を止めるつもりだったのか
いや、たまたまだ
俺とシズちゃんの間に入っていた
多分、俺も彼女もシズちゃんも知らない間に巻き込まれ、巻き込んでいたのだろう
−ぐさっ
そして、気づいた時には遅かった
「ぐっ…」
彼女の苦しむ声が聞こえる
俺のナイフが彼女の右肩に少し深く刺さって、とめどなく白い肌に赤い血が溢れていた
−こうするつもりはなかった…
俺は呆然と立ちすくんんでいた
「いっつも、言ってるじゃん…バカっ!!」
こう、彼女は言い捨て、痛みに我慢ができなかったのだろう、気を失っていた 俺は急いで止血をしようとしたが止まらない
シズちゃんは新羅に連絡をする





「臨也も静雄も場をわきまえてよ?」
彼女の手当てをし終わり新羅は俺達に説教をする
「神経はやられてなかったけど、もう少しで当たるところだったんだよ…?
聞いてる?臨也」
俺はぼーっとしていた…−大切な彼女を自分が刺してしまった…
自分で自分を責めていた

「…臨也…彼女が呼んでる…」
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