愛のカタチ

□キモチとコトバとカラダ
1ページ/79ページ

「もう、ひとりじゃ無理…」


ソファーで寝そべってゲームをしている僕の前に、今にも泣き出しそうな大野さんが立った


「そんな顔しても、僕は手伝いませんよ?」


チラッとだけあなたを見て、直ぐに画面に視線を戻す


「て、手伝ってなんて言ってないじゃん!」


じゃ〜何で、ソコに立ってるのかな?(笑)


「ふ〜ん…手伝わなくても、いいんだ〜」


「………でも…ひとりじゃ出来ないんだもん」


出来ないんだもんって、あんた子供かよ(笑)


「潤くんに手伝ってもらったら、どうですか?」


「………松潤、怖いんだもん。すぐイライラするし…怒るし…」


だから、あなた子供ですか?(笑)


「相…」


「無理に決まってるでしょっ!!」


えっと……僕まだ、“相”しか言ってませんけど(笑)


「じゃ〜翔さんにでも…」


あの人が1番適任じゃないですか?


優しいし、頭はいいし、面倒見はいいし……まぁ、多少ヘタレですけどね(笑)


「翔ちゃんは、相葉ちゃんのお手伝いで忙しいの」


チラッと翔さんを見ると


「あーーっ!!何で、そうなる訳?さっきも言ったじゃん」


「だ、だって…」


「だってじゃねぇーよ!いい?文法的にさ…」


「あっ、翔ちゃん。ソコ漢字で書いたら、俺読めねぇ…」


「はぁ?!読み方位覚えろ、このバカっ!!」


………うん、忙しそうだね(苦笑)


てか、相葉さんに対しは……けっこうスパルタですね(苦笑)


「ねっ、やっぱりニノしか居ないでしょう?(笑)」


僕の目の前にしゃがみ込んで、ふにゃんと笑うあなた


その顔、反則です


僕があなたのその顔に弱いの、知ってるでしょう?(笑)


ソファーに両手を置いて、その上に顎をちょこんと乗せて


じぃーって僕を見つめる、あなた


僕も負けじと、じぃーてゲームの画面を見てるんだけど…


あなたの視線を感じて、もうお手上げ寸前です(苦笑)


「………今回だけですからね」


ため息をつきながら、ゲームを辞めて身体を起こす僕


「だからニノ、大好き♪」


そう言いながら、僕に抱き着く大野さん


僕も大好きですよ


ずっと、ずっと前から、あなたの事を…


でも、あなたの“好き”と僕の“好き”は違う


僕の“好き”も、あなたの“好き”と同じだったらいいのに…



同じ“好き”なら、こんな苦しまなくて済んだのに…


「ねぇ?ニノ……お熱ない?」


へっ?熱??


「ないと……思いますよ?」


特に体調悪くありませんし…


あっ、でも……今朝ちょっと、頭痛が…


「絶対にあるもん!!ちょっと待ってて」


とてとてと走って行って……体温計を持って来て、僕の口に差し込む


「ふぉっと…ふぉおのふぁん?」


体温計を抜こうとした僕に


「ダメ!ジッとしてるの!!」


そう言いながら、ギュッって抱き着いて抑え込むあなた


あの……そんなに密着されちゃうとね、体温上がっちゃうんですけど?(笑)


体温計がピピッ、ピピッって鳴って、ひょいって体温計を抜き取る


「ほら、お熱あるじゃん!!」


自信満々に、僕の目の前に体温計を出す大野さん


えっと……微熱ですね(苦笑)


「あの…これくらい大丈夫…」


「ダメ!!今、松潤にお薬貰って来るから、おとなしく待っててね」


そう言うと、またとてとてと走って、潤くんの所へ向かう


「あ、あの〜大野さん?本当に大丈夫……」


あなたの後ろ姿に声をかけてみたけど…


全く聞こえてないみたいですね(苦笑)
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ