愛の瞬間
□ハッピーホワイトデー
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「これ、二宮くんに渡してね♪」
「へっ?何、これ?」
急に、ねぇーちゃんから電話を貰って
面倒臭いから嫌だって言ったのに
半ば強引に実家に呼び出された僕
「何、これ?」
「ホワイトデーのプレゼント」
ホワイトデーのプレゼント?
「何で?」
普通はチョコレートを貰った男が、女の子にお返しする日だよね?
だってこの前の和と一緒に、義理で貰ったチョコのお返し買いに行ったもん
女優さんやタレントさんの女の子には、松潤に教えて貰ったお店でお菓子を買って
スタッフの女の子達にはお仕事の時に、嵐からって焼き菓子を差し入れする予定
ちなみにこれは、松潤がやってくれるらしい…
「バレンタインの時に、二宮くんにチョコレート貰ったじゃない?それもあの高級チョコレートの大箱を……その、お礼」
ねぇーちゃんにしては、気を使ってるよね
「ふ〜ん。中身って、何?」
「ふふっ、内緒♪開けてからの、お楽しみ」
僕を見てニヤニヤと笑う、母ちゃんとねぇーちゃん
その笑顔は何?
中身が、凄く気になるんだけど…
「でもさすが二宮くんよね……智と違って、お洒落よね」
そう言ったのは、母ちゃん
和が…お洒落?
「ねーっ、智なんて高級チョコを見て、アーモンドチョコですもんね(笑)」
和だって、アーモンドチョコって言ったもん
女の子がくれたチョコの箱を見て、五百円位って言ってたもん
それに僕が教えてあげたんだからね、お高いチョコレートだって
「それに智と違って、貧乏臭くないわよね」
和だって貧乏臭いもん
お家だとヨレヨレの服着てたり、パンツだって何年もはいてるのもあるし
高級な料理が苦手で、お腹を壊す事だってあるし
「あそこのチョコの大箱よ。それも私の分と、お母さんの分の二箱も……いったいいくらするのかしらね」
それ、僕も気になったの
でも和に聞いても、教えてくれなかったから
自分でパソコンで調べたら、あまりの高額で…
怖くなって、無言でパソコンを閉じたんだよね(苦笑)