BASARA小説
□孤独とは罪【作成中】
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―怖くない・・・怖くない・・・―
―そう思い続けてきて、何年だろう・・・―
―我はいまだに・・・―
―・・・孤独だ・・・―
〈孤独とは罪〉
「・・・あれから、9年か・・・早いな」
金色に輝く光を浴びながら元就は言った。
「・・・一人、か・・・」
元就の脳内を、9年前の記憶が襲った。
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―元就9歳―
『父上・・・?父上?!』
元就は泣きながら底で寝ている父親、弘元に向かって
叫ぶ。
『松寿丸・・・守ってやれなくて・・・すまない・・・』
弘元は元就の手を掴む。
その手は、もはや冷たく、まるで氷のようだ。
元就は、昔死んだ母の氷のような手の感触を思い出す。
『毛利家を・・・たの、んだ・・・ぞ・・・』
『父上・・・?・・・松寿丸は・・・又一人ですか・・・?』
元就は、もう動かなくなった弘元の腕を強く握り締めながら、つぶやいた・・・。
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「・・・一人・・・」
『・・・可哀想に、一人ぼっちじゃねぇか』
一瞬元親の声が脳内に響いた。
「・・・一人でも、生きていける・・・!!」
元就は拳を強く握った。