灰夢の本棚

□第一夜
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―黒の教団地下水路―



黒のコートを羽織り
フードをかぶった
少女が立っていた

「久しぶりね、ここに来るの」

懐かしむような優しい声で
少女は呟いた
少女は頭にはてなを浮かべ
小首を傾げた

「…でも、何で崩れてるの?」

少女が立っている
そこから上がる階段は
人が歩けるかわからないくらい
ボロボロになっていた
床も同じような有様に
なっていた

「それに、穴まで開いちゃってる」

階段の隣には戦車が
むりやり通ったかのような
穴が開いていた

「ハアー」

少女はため息を漏らした

【あとで、リーバー班長に
 聞かないと】

少女は心の中で呟きながら言った

「イノセンス発動」

すると、少女の両手両足首が
黄緑色の光を放ちだした
その光はだんだん純白に変わり出し
指先が光に徐々に包まれ、
腕まで伸びて帯状になり二の腕に巻きついた
足も膝から光が帯状になって太ももに巻きついた




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