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□Good Afternoon(完)
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「コンラッドはどこかなぁ〜?」
珍しく執務が早く終わった俺、渋谷有利はらじゅ…オホンッ、渋谷有利はキャッチボールをしようとコンラッドを探していた。
コンラッドは仕事で城下の方に行っていたが、お昼すぎに戻ってきたらしい(グウェンダル談)。
だから、きっとこの城内にいるはず。
「ノンカンティーのとこかな?」
馬小屋に行こうと中庭を歩いている時、ふと奥の方の木の下に人らしきシルエットが見えた。
「…誰かいるのかな?」
もしかして不審者?!
用心深く近づくと…
そこにいたのは紛うことなき探し人。
しかも気持ちよさそうに寝息を立てている。
まぁ確かに昼寝には恰好の天気&場所だけど…
「あんたも昼寝なんてするんだな。」
声をかけても起きることはなく、規則正しい寝息を立てている。
「…………」
普段は滅多に寝顔なんて見ないため(一緒に寝ててもいつも先に起きている)、まじまじと見つめてしまう。
「睫毛長いなぁー」
魔族にしては地味な顔立ちのようだが、それでも十分美形だ。
ずっと見つめていると、俺は段々といたずら心が沸き上がってきた。
まず手始めに頬をつっついてみた。
起きない。
次に鼻を摘んでみた。
…起きない。
よしっ、鼻と一緒に口も閉じてしまえー(ひどっ)、と手を伸ばしたところ…
「うわっ」
世界が反転
ぱちぱちと瞬きを繰り返し、上を見上げれば、先ほどまで寝ていた恋人が覆いかぶさるようにして見下ろしていた。
嫌味なくらい爽やかに笑いながら。